海外からの選手団は各自治体で「そば打ち、おにぎり作り、茶道体験、給食交流等」も
これだけではない。以前、本サイトで指摘したように(既報参照→https://lite-ra.com/2021/05/post-5879.html)、五輪大会では史上初となる国内の自治体が海外選手団と交流する「ホストタウン」の実施を計画。新型コロナの発生によって当然見直されたものとばかり思われていたこの計画は、いまだ実施する方針となっており、その上、内閣官房による「ホストタウン等における選手等受入れマニュアル作成の手引き」(今年4月改訂)には、「そば打ち、おにぎり作り、茶道体験、給食交流等」といった「食事の提供」まで記述されている。
これのどこが「バブル方式」なのかさっぱり意味がわからないが、しかも、5月7日の衆院厚労委員会では、三谷英弘・内閣府大臣政務官が「選手と住民の交流は、入国後14日間は選手との接触は生じない」「そば打ちも14日以内はできない」などと述べ、ホストタウンの実施を強調。事前合宿や交流事業を中止するホストタウンの自治体も出てきているが、それでも政府はやる気を見せている始末なのだ。
巨額の税金を投入した五輪アプリを肝心のテスト大会で使用しないという杜撰な対応をとり、感染状況などまるで勘案することなく、コロナ以前に考えた計画を粛々と進めるだけの菅政権。「安全安心の開催実現」など、この政府には不可能な話であり、たんなる妄想でしかないのだ。
(水井多賀子)
最終更新:2021.05.25 08:36