緊急事態遅れを批判されても反省もせず、小池百合子都知事に責任転嫁する菅首相
いずれにしても、エビデンスも医療業界からの訴えも無視し、あらゆることを自分に都合よく解釈してしまう“確証バイアスの化け物”のような男がこの国の新型コロナ対策の陣頭指揮をとっているのである。もはやこれはホラーだ。
しかも、菅首相はその結果がひどいことになっても、なんの反省もない。緊急事態宣言をめぐっても、世論に押されて渋々発出することになったものの、「後手後手だ」という批判を浴びたため、今度は時短要請に応じてこなかった東京都の小池百合子知事に責任転嫁し始めた。
菅首相自ら「大阪や北海道は知事の権限で実行に移してくれた」「首都圏についても、政府としては8時までにしてほしいという依頼はしていた」(4日放送『BSフジLIVE プライムニュース』)と暗に小池知事に矛先を向け、田崎史郎氏も「(対策を)早くやらなかったのはあくまで小池さんなんですよね」「後手に回ったとしたら、小池さんの方が後手に回ったんだろうと思います」(5日放送『羽鳥慎一モーニングショー』テレビ朝日)などと喧伝に勤しんでいる。
感染拡大のなかで積極的な対策をおこなわず「ウィズコロナ東京かるた」を発表するなど杜撰な対応をとってきた小池知事も問題だが、そんなに飲食店の時短要請が必要だと考えていたならば、越権行為と言われようとも菅首相が乗り込んで直談判することも、協力金を国の負担にするよう整備することもできたはずだ。だが、何ひとつ動こうとせず、そればかりか都内の高級ステーキ店で大人数会食に繰り出していたのは誰か、という話だろう。
昨日、国内の新規感染者数はついに6000人を突破した。ここまで事態が悪化したのは、何ら対策を打ってこなかった菅首相の責任であることは言うまでもないが、しかし、それをきちんと批判せず放置してきたメディアにも責任がある。
本日、発表される緊急事態宣言に伴う措置についても、効果やエビデンスについて徹底追及する必要があるだろう。
(編集部)
最終更新:2021.01.07 08:01