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安倍首相“吐血報道”に続き慶應病院入りで8月31日辞任説も…官邸や側近が健康不安情報を煽る異常 政権放り出しを正当化する目的か

「FLASH」の吐血報道に抗議も否定もしなかった菅官房長官 官邸が積極的に健康不安を煽るリーク

 言うまでもなく、国のリーダーの体調問題は求心力低下を招く大きな要因になるため、古今東西、体調不良にかんする問題ははっきりと否定するものだ。

 実際、2015年8月にも「週刊文春」(文藝春秋)が「安倍首相の『吐血』証言の衝撃」と題し、ホテルの客室で会食中に安倍首相が吐血して今井尚哉首相秘書官が慌てて慶応大病院の医師を呼び診察を受けたという記事を掲載したが、このとき安倍事務所は「週刊文春」発売の翌日に文藝春秋に記事の撤回と訂正を求める抗議文書を送っている。

 だが、今回の「FLASH」の記事に対し、抗議をおこなったという話はまったく聞かれない。

 そればかりか、この「FLASH」による「吐血」報道について会見で質問された菅義偉官房長官は、「私は連日お会いしているが、淡々と職務に専念をしている。まったく問題ないと思っている」と回答。抗議どころか、「FLASH」の記事について否定しなかったのだ。

「というか、今回は官邸が、安倍首相の健康不安説を積極的に流しているフシがある。『FLASH』の情報源も官邸の内部だと言われているし、裏が取れないから書かないが、我々新聞記者もこの間、官邸関係者からそういった情報を頻繁に聞いている」(全国紙官邸担当記者)

 さらに、前述したように、安倍首相の側近である甘利氏までもが公共の電波で「強制的に休ませなければならない」などと、健康不安説を助長させるようなことをわざわざ強調する──。

 つまり、本来ならば必死になって隠すべき「体調悪化説」を、むしろ安倍首相の周辺は喧伝するような動きしか見せていないのだ。

 だとしたら、ここで思い出さずにはいられないのは、安倍首相が第一次政権でおこなった「電撃辞任」劇と、その後の言い訳だろう。
 
 いまではなぜか第一次政権で安倍首相は「持病の潰瘍性大腸炎が悪化して泣く泣く辞任した」ことになっているが、実際は、その体調悪化は後付けされたものだ。

 事実、2006年9月に発足した第一次政権では、次々と大臣の「政治とカネ」問題が噴出して“辞任ドミノ”が起こり、さらには「消えた年金」問題が追い打ちをかけ、2007年7月29日の参院選で安倍自民党は惨敗。与野党勢力が逆転する「ねじれ国会」となったが、それからわずか約1カ月半後の9月12日、安倍首相は唐突に辞意を表明した。

 この辞任会見で安倍首相は「なかなか国民の支持、信頼の上において力強く政策を前に進めていくことは困難な状況である」と述べたが、辞任表明の翌日に入院し、同月下旬の記者会見では体調悪化が辞任の理由と言い出した。そして、翌年1月発売の「文藝春秋」に手記を寄せて持病を告白し、2007年8月に症状が悪化したことなどを綴ったのだ。

 ようするに、政権が死に体で、さらに「ねじれ国会」となったことで悲願の憲法改正も絶望的となったことから安倍首相がケツを割り、政権を投げ出したのは明々白々だったのに、それを体調悪化を理由にすることで正当化をはかり、挙げ句、のうのうと首相に“復活”してみせたのだ。

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