「政権の代弁者」として『バイキング』に送り込まれた平井文夫に坂上の本音が
平井氏は2カ月ほど前から急に『バイキング』に連日出演するようになったのだが、これは番組の政権批判色を抑えるためにフジの上層部が“安倍政権の代弁者”として番組に送り込んだもの、といわれているからだ。
「『モーニングショー』が田崎史郎氏を出演させてきたように、ワイドショーはどこも政権に忖度して“政権の代弁者”の安倍応援団コメンテーターを準レギュラー的に出演させている。ただ、『バイキング』は情報バラエティということで、そういう人物を出演させていなかった。しかし、コロナ以降、『バイキング』は坂上の意向でコロナの補償問題や黒川人事問題、河井前法相夫妻の買収問題などを連日取り上げ、かなり厳しく政権批判をするようになった。それで、上層部が、平井氏を起用するよう現場に命じたらしい。その前に、官邸から政治部経由で上層部にクレームが届いていたんじゃないかという噂もある。まあ、上層部としては本当は『バイキング』に政治テーマ自体扱わせたくないんだろうが、あの番組はMCである坂上忍の意向が強く、政権批判を扱うなと言うのは難しい。それで苦肉の策として、平井さんを投入したんだろう」(フジテレビ関係者)
しかも、『バイキング』の政権批判抑え込みは、平井解説委員の起用だけではないようだ。本サイトの取材ではまだ確認が取れていないが、『女性セブン』(小学館、7月40日・8月6日号)によると、秋にスタッフを総入れ替えすることで、政権批判色を抑えようとしているという。
いずれにしても、坂上の今回の「政府の一員の方のような意見」はそういった『バイキング』包囲網への皮肉、という意味合いがあったと考えるべきだろう。
ミソジニーやパワハラ肯定、芸能スキャンダルでの芸能プロ忖度など、批判すべき点が多々ある坂上だが、政権批判については、他のワイドショーよりもはるかに骨のあるところを見せているのは事実。この部分だけは、坂上の抵抗をぜひ支持したい。
(本田コッペ)
最終更新:2020.07.21 12:18