小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

韓国叩きワイドショーの自国棚上げが酷い!「韓国メディアは圧力で政権批判できない」安倍政権の不正に沈黙してどの口が

安倍政権の厚労政務官口利き問題を無視して、文在寅側近の不正に大騒ぎ

 言っておくが、上野氏の問題は、ワイドショー的にツッコミどころが満載というだけでなく、刑事事件の可能性もある重大不正であり、国民に対して説明責任をまったく果たしていない。

 たとえば、辞任に際して上野氏は「不正なことはしていないが、迷惑をかけたくない」と語っていたといい、その上、辞任理由は「誤解を招きかねないとの指摘があり、体調を崩し役所に出ることもままならない」と文書で発表しただけで、説明会見さえ開いていないのだ。

 そして、もっとも重要なことは、外国人労働者の受け入れ拡大は安倍首相の肝いりで強引に押し通されたものであって、それをさっそく安倍政権の政務官が食い物にし、私腹を肥やそうとしていたという事実だ。にもかかわらず、安倍政権は政務官を辞任させただけ。菅義偉官房長官にいたっては「法治国家なので(警察や検察など)そこで対応されるだろうと思う」と言い、疑惑にかんする調査はおこなわないと宣言したのである。

 まったく信じがたい無責任ぶりだが、この安倍政権の態度を批判もせず、ワイドショーは「タマネギ男に新疑惑!」などと大はしゃぎし、さらに上野氏が辞任した翌日29日などは朴槿恵・前大統領の裁判を生中継で伝えるという、一体ここはどこの国なのか錯覚しそうな報道体制をとったのである。

 上野氏の問題だけではない。曺氏のスキャンダルをワイドショーが熱を上げて報じているさまを見ていると、「自国の問題の棚上げぶり」への無自覚さに頭がクラクラしてくる。

 たとえば、ワイドショーは曺氏が「娘を不正に大学入学させた」とがなり立てるが、昨年問題になった東京医科大学の不正入試問題では、国会議員を含む複数の政治家が口利きをおこなっていたことが報告書でも指摘された。だが、このとき、その政治家が誰なのかとワイドショーが徹底追及する動きなど、まったく起こらなかった。

 さらに、韓国右派メディアの主張のまま「GSOMIA破棄は曺氏のスキャンダル隠し」と決めつける報道もどうかしているが、言っておくが日本では、安倍首相が森友・加計問題という私物化疑惑の国会追及から逃げるためだけに国会を冒頭解散し、「国難突破だ!」などと勝手に宣言して総選挙をおこなうという、とんでもない「スキャンダル隠し」をやってのけたのだ。そして、そのときワイドショーは何をしたというのか。御用ジャーナリストをスタジオに呼んでもっともらしく正当化させ、「政局」の問題としてお茶を濁しただけだったではないか。

「韓国の検察トップは大統領の肝いり」「検察が政権の意向を忖度」といった批判も同様だ。日本の検察がこの間、安倍政権の不正・スキャンダルをどれだけ不問にしてきたかをマスコミが知らないはずはないだろう。それを完全に棚に上げて、さも韓国を司法が機能していない民主主義後進国家のように上から目線で叩くのだから、呆れるほかはない。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する