『羽鳥慎一モーニングショー』に出演した山本太郎氏
選挙期間中、ほとんどテレビが無視してきたあの男が、ついに生放送で吠えた──。「れいわ新選組」(以下、れいわ)を立ち上げ、今回の参院選で“台風の目”となった山本太郎が、今朝放送された『羽鳥慎一モーニングショー』に生出演。玉川徹氏が進行を務める名物コーナー「そもそも総研」で、選挙中には放送に乗ることがなかった自身の政策を思う存分、訴えた。
たとえば、今回比例区で特定枠で当選したALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後靖彦氏と重度の障がいをもつ木村英子氏のふたりについて、こう語った。
「いまの世の中って空気的に生産性で人間をはかられるような部分ってないですか。役に立っているのかとか、あなたが何できるんだとか。その苦しさのなかで、やっぱり、生きていたくなくなるというか、消えたくなるような人たち、たくさんいると思うんです。(中略)そのなかで、生産性で人をはからせない」
「人の価値を生産性ではかる世の中が加速すると、私、命の期限というものも決めてくるんじゃないかなと思うんですね。命の期限という部分にかんして、おそらく入口は医療費っていう話になるんじゃないかと。そういう部分にかんしてのカウンターとして、やっぱり私は当事者に入っていただきたい。これから日本って高齢化していって、どんどん寝たきりの人、出てくると思うんですね。寝たきり界のトップランナーの人たちに入っていただいて、寝たきりになってからも豊かに生きてゆける、そういうことを、命の期限を設けない、生産性で物事語らせないというかたちに国会論戦していっていただきたい」
また、れいわのユニークな候補者選びについて玉川氏から質問され、拉致被害者家族として知られる蓮池透氏の「元東京電力社員」というプロフィールを紹介する流れで「原発即時禁止」についても語った。
しかしなかでも極めつけだったのが、選挙戦でれいわが大きく掲げた「消費税廃止」。山本は、消費税によって消費が冷え込み賃金が上がらないという負のスパイラルに陥り、とくに若い世代で貯蓄ゼロ世帯が増加しているとし、また、消費税の増税の一方で法人税などが減税され、消費税はその減収分の補填にされている状況を指摘。消費税に代わって新規国債の発行のほか、所得税の最高税率引き上げや法人税の累進制の導入などによって29兆円の財源を確保できると訴えた。
この消費税廃止について、野党共闘で足並みを揃えなくてはならなくなった場合は「(消費税の)減税っていうところは絶対担保したい」「最低でも5(%)に戻すべき」「消費税5%というところで手を繋げるのであれば私は全力でやりたいと思います」とし、視聴者に向かって今後について、こう宣言した。
「この国の20〜30年間っていうのは、どのような政治がおこなわれてきたかというと、完全にみなさんの生活を踏みつけて企業側に利益を横流しできるかということの連続でした。
たとえば、大企業に対して大減税、金持ちに対して大減税。その上にみなさんの働き方を壊してきた。昨年の末に決まったのは何か。大量の外国人を安い労働力として招き入れるということ。これによる混乱によって首が絞まるのは誰か。みなさんなんです。
いまの政治はみなさんへの裏切りの連続でしかない。それを変えていける。まずは野党で手を繋いで政権交代を目指したいと思います」