「ViVi」の自民党広告「多様性」は嘘だったことが党首討論で丸わかり
まあ、都合が悪くなると、すぐに「印象操作だ」とわめき立てる安倍首相の恥知らずぶりはともかく、ジェンダーや性的マイノリティについて、安倍首相がいかに差別的な考えを持っているかはこれでよくわかったはずだ。
安倍自民党は「ViVi」Web版のタイアップ企画で、「ViVi」公認のインフルエンサー「ViVi girl」が寄せた「Diversity」(いろんな文化が共生できる社会に)というメッセージをあたかも自民党のメッセージであるかのように拡散させたばかりだが、実際には、性的マイノリティの権利保障も、女性の人格権を認めず社会的に不利益をもたらす夫婦同姓を見直すこともしないというのだ。
本サイトでは昨日の記事でも、安倍首相が下野時代に「夫婦別姓は家族の解体を意味します。家族の解体が最終目標であって、家族から解放されなければ人間として自由になれないという、左翼的かつ共産主義のドグマ(教義)。これは日教組が教育現場で実行していることです」(「WiLL」ワック2010年7月号)と発言するなど、夫婦別姓反対の急先鋒だったことを紹介したが、それはいまも変わらないのである。
LGBTについても同様だ。杉田水脈議員による「LGBTには生産性がない」発言が大問題になったために、なんとなくLGBTを認めているふりをしているが、杉田議員をずっと庇いつづけているように、安倍首相のLGBTへの考え方は杉田議員と変わりはない。
にもかかわらず、金にあかせて、「多様性」を訴える若い女性たちのメッセージをあたかも自民党が理解しているかのようなふりをして、詐欺的PRを展開する。その悪質なやり口には呆れ返るしかない。
安倍首相は、社会的弱者の権利を認めるか認めないかという設問に「印象操作だ!」と難癖をつけたが、印象操作をしていたのはどっちだ、という話だろう。
しかし、安倍首相の卑劣な本質はまだまだこんな程度なものではない。今晩は、『報道ステーション』(テレビ朝日)や『news23』(TBS)、『news zero』(日本テレビ)でも各党党首・代表者による討論がおこなわれる。またも安倍首相が不都合な質問に「印象操作だ!」「意図を感じる」などと言い出すことはないか、しかとチェックしたいと思う。
(編集部)
最終更新:2019.07.03 06:24