タブーだったジャニー喜多川の姿をとらえた「噂の真相」92年9月号
ジャニーさんはいま、いったいどういう状況なのか。ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が、18日、救急搬送されてから、もう1週間以上が経過しているが、いまだジャニーズ事務所からは容態に関して正式な発表はなく、テレビ局やスポーツ紙などの御用芸能マスコミも一切報じないままだ。
しかし、ジャニーズ事務所や御用マスコミが沈黙を続ける一方、この間さまざまな憶測とデマが流れまくっている。東京スポーツ、「文春オンライン」、「FRIDAYデジタル」などはいずれもジャニー社長の重篤な状態であることを示唆していたが、22日には一部ネットメディアが死亡説を報じ、これが一気に拡散された。
死亡説と相まって23日日曜日あるいは週明け24日にジャニーズ事務所からジャニー社長の容態に関する正式発表がなされるとの観測がまことしやかに流れ、テレビ局では「ジャニー社長に縁のある元ジャニーズタレントが情報番組に急遽ブッキングされた」「週明けのワイドショー出演者に黒い服を用意するよう通達があった」など、「ジャニー社長死去」の発表があることを想定した動きがあったとの情報もある。
実際、23日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS)では、唐突に元ジャニーズの田原俊彦が出演していたが、なぜか“ジャニーさんとの思い出”を振り返るVTRが流されるなど、明らかにジャニー社長を意識しての出演だったことが見てとれた。
しかし、現段階で本サイトの取材では、ジャニー社長は意識がなく重篤状態だったという情報もあるが、亡くなってはいない。
そういう意味では、死亡説は明らかに間違っているが、しかし、こうした情報の錯綜とデマの流布は、いい加減な芸能関係者やネットだけの責任ではない。きちんとした情報を一切出さず、芸能マスコミに箝口令を敷いているジャニーズ事務所の姿勢がこうした状況を生み出している。
たしかに高齢のジャニー社長の容態はセンシティブな情報であり、正式発表に2、3日を要するのは理解できるが、救急搬送されてから1週間も経過しているのに、ジャニーズ事務所側は入院しているかどうか、無事かどうかすら、正式にアナウンスしないのはどう考えてもおかしいだろう。
こうしたジャニーズ事務所の姿勢に、メディア関係者の間では、「創価学会の池田大作会長と同じ」という声まで上がっている。池田会長についてはゴーストライターを務めていた元学会職員も「重病で、物事のご判断ができない状態ではないか」と証言しているが、カリスマの不在で求心力低下を恐れた創価学会はこれを認めず、いまも池田会長の署名原稿などを発表し続けている。ジャニーズ事務所も同じ理由で、ジャニー社長の病状を一切封印しているのではないか、というのだ。
「もしジャニーさんが重病だということが正式に発表されたら、いまの芸能界の状況、ジャニーズ事務所の状況を考えると、求心力が一気に下がってガタガタになる可能性がある。そのことを恐れて、先延ばししているんじゃないでしょうか」(スポーツ紙ジャニーズ担当)