富山市では即応予備自衛官が交番襲撃、警察官を刺殺、拳銃で警備員射殺
しかも、元自衛官が警察官を襲い、拳銃を奪った事件は今回がはじめてではない。2018年には、富山市の交番で警察官が刺殺され拳銃を奪われ、近くの小学校で警備員が射殺されるという事件が起きたが、逮捕されたのは、過去に陸上自衛隊で2年間勤務した元自衛官だった。事件を起こした当時、即応予備自衛官に採用され、迫撃砲の操作訓練を受けたばかりだった。
また、1989年にもやはり元自衛官が、短銃を奪うために警視庁練馬署中村橋派出所の警察官2人をサバイバルナイフで殺害するという事件が起きている。
元自衛官が何度も警官を襲い、銃を奪おうとしているのは偶然では片付けられない。きちんとした検証が必要だろう。
しかも、今回の吹田市の事件で気になるのは、容疑者がわずか半年で自衛隊を退職していることだ。自衛隊をめぐっては、離職率の高さが大きな問題になっており、またいじめやパワハラ、虐待の横行で、精神を病み、自殺をはかる自衛官も後を絶たない。本当に犯罪は自衛隊員歴と関係がないのか。
しかし、今の日本はこういう論点を口にするだけで、ネトウヨや極右メディア、右派政治家が束になって、「自衛隊に対するネガティブキャンペーンだ」「自衛隊を悪者にしたいだけの国賊だ」と集中砲火を浴びせ、検証やチェック作業を封じてしまう。