官邸HPでも”トランプ接待”をはしゃいで報告!
ゴルフに枡席での大相撲観戦と、安倍首相による“過剰接待”が繰り広げられているトランプ大統領の来日。この異常なおもてなしに対し、23日付け記事でも〈安倍首相ほどトランプ大統領に媚びへつらうことに心血を注いできた指導者はおそらく世界中を探してもいないだろう〉と評した米ワシントン・ポストは〈トランプ大統領は日本での最初の1日を観光客として過ごした〉と伝え、米ニューヨーク・タイムズは〈安倍首相のほほ笑み外交の一環〉と報道した。
だが、この米メディアの冷ややかな報じ方と対照的なのが、日本のメディアだ。たとえば、昨日放送されたNHKの『これでわかった!世界のいま』では、大相撲観戦を終えて六本木の高級炉端焼き店に移動する様子を中継で報道し、「工夫が凝らされたおもてなし」「安倍首相はトランプ大統領と世界でもっとも会っている」などと紹介。こうした浮かれっぷりは他局のワイドショーなども同様で、無批判にお祭りムードの醸成に加担している状況だ。
本サイトでは何度も言及してきたが、トランプ大統領はいまなお差別発言を連発している世界公認のレイシストだ。実際、6月に国賓としてトランプが訪問する予定のイギリス・ロンドンでは、その移民政策や差別的な言動に反発が集まり、100万人以上がトランプに抗議するデモに参加すると予測されているほど(ハフィントン・ポスト5月24日付)。一方、今回のトランプ来日に抗議するデモは東京でもおこなわれたが、それを大きく報じた局はほとんどなし。昨日の両国国技館周辺で抗議する人びとの様子を米ABCニュースは流したが、日本のメディアは無視した。
トランプに媚びへつらう“恥さらし外交”が世界に発信されているというのに、安倍首相による“仲良しアピール”に丸乗りして垂れ流すだけの日本メディア……。だが、もっと呆れたのは、例の日米貿易交渉にかんするトランプ大統領のツイート問題についての取り上げ方だ。
昨日もお伝えしたように、トランプ大統領は昨日のゴルフ後、「日本との貿易交渉で非常に大きな進展があった。農業と牛肉でとくに大きなね」とツイート。しかも、「日本の7月の選挙が終われば大きな数字が出てくる」と報告した。
いま、トランプ大統領は日本の農産物の関税大幅引き下げを狙っており、要求通り日本が妥結すれば日本の農業界は大打撃を受けることになり、参院選に大きな影響を及ぼす。そのため、安倍首相は「参院選が終わったら引き下げに応じる」とトランプ大統領に確約し、それをトランプ大統領は自国の支持者に向けてさっそくアピールしたというわけだ。
どう考えても安倍首相の国民裏切りを暴露した爆弾ツイートだが、しかし、これを大々的に伝えたメディア、自分の選挙のために日本の農業を売り渡した安倍首相を批判したマスコミはほとんどなかった。
それどころか、安倍応援団や御用メディアはこんな事実が明らかになっても、安倍首相の姿勢を評価し、絶賛したのだ。