K-POPは分断を煽る道具ではない!音楽を通して交流する日韓の若者たち
ポップミュージックなどの文化を通して交流することは、国際親善のきっかけのひとつとして大きく機能するものだ。
日本におけるK-POPの第一人者と言われることも多い、韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨氏は「ユリイカ」(青土社)2018年11月号のインタビューのなかで、インターネットを中心にしばしば敵対意識が表面化する日韓関係について、「隔たりをどう埋めていくかというと、そこはもうひたすら地道な草の根交流を続けていくしかないと思うんです。やはり実際に韓国に行ったり何かしら関係をもったりすることで初めて見えてくるものがあるんですよね」と語っている。
現在の日本ではネットニュースを中心に韓国への悪い印象を強調するような記事が多く出ている状況だが、文化などを通して相手を理解していれば、変な誤解をすることもなく、各々のニュースについて自分なりの視座で捉えることができるようになる。
「いまK-POPを聴いている小中学生が急激に増えています。その子たちは大人たちが作り上げた壁に毒されることなく、すごく純粋な気持ちで韓国を見ることができている。エンターテインメントというわかりやすい切り口から他国に接するのはすごく大事なことで、そうして相手を理解したうえであれば、先ほど言ったようなネットニュースにふれたときにも「ここではこう言われているけれど、こういう部分もあるのではないか」といったように自分で考え、自分自身の答えを導き出すことが出来ると思うんです。そこに僕は未来を感じるんですね」
実際、K-POPのアイドルを好きになったことをきっかけに韓国語を勉強し始め、ツイッターやインスタグラムを通じて韓国のファンと交流をもったりする若者は非常に多い。
「原爆少年団は日本に来るな」「韓国とは国交断絶」などとわめき散らしているネトウヨと、ハングルとSNSを巧みに操りながら国際意識を育んでいる若者、どちらに「未来」があるかは言うまでもないだろう。
(編集部)
最終更新:2018.11.10 06:06