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天皇批判の宮司だけじゃない、靖国神社“職員有志サイト”の凄い中身! 「大東亜戦争は正義」「陛下の首に縄をつけて…」

「冥福を祈る」はおこがましい、そんな気持ちの人間は参拝するな、と暴言

 ところが、「靖国職員」に言わせれば、そもそも〈靖国神社は「追悼施設」ではない〉し、ましてや〈戦没者の冥福を祈る場所ではありません〉という。どういうことか。同サイトはこう続けている。

〈靖国神社には、中心となる一体だけの主神は、ありません。多数の戦没者が皆、神様なのです。死してなお国を守り続ける、護国の英霊なのです。
 この神様方に対して、参拝者の立場で「冥福を祈ってやる」だとは、おこがましいにもほどがあります。(中略)
 神様方に対して、こういう傲慢な気持ちで臨むつもりの人は、どうか参拝をご遠慮ください。〉

 実に挑発的な物言いではあるが、実のところ、安倍首相らが嘯く「靖国参拝は冥福を祈り不戦を誓うもの」との建前よりも、この「靖国職員」の主張のほうが圧倒的に靖国の本質を言い当てている。

 実際、本サイトでも繰り返し指摘してきたとおり、靖国神社は戦争で亡くなったすべての人々を祀っているわけではない。軍人や軍属、準軍属などを、当事者や遺族の宗教観・死生観に関係なく「護国の英霊」と称して神格化しているのである。

 だいたい、靖国はその成立からして、大多数の神社とはまったく異なる。一般的な神社神道のように、共同体における自然的・慣習的信仰から生まれたのではなく、明治政府が天皇を頂点とする国家神道を道具だてとし、軍隊に駆りたてられた国民の死を顕彰するため、人為的につくりあげた政治的な施設だからだ。

 たとえば、祀られる対象をとってみても、前述した「英霊」のように極めて多数(246万6000以上)を祭神とする神社は他になく、まして戦前は陸軍省と海軍省の管轄に置かれたことからも、靖国が一般の神社神道からかけ離れた“特殊施設”であることは明らかだろう。

 しかも、その「英霊」の概念自体、実際には、明治新政府以来の大日本帝国によって御都合主義的に選ばれたものでしかない。事実、明治新政府軍と抗戦し「賊軍」とされた人々や、西南戦争で「反逆者」とされた西郷隆盛などはもちろん、先の戦争での数十万人にも及ぶ空襲や原爆の死者など戦災者も一切祀られていないのが事実だ。

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