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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」48

安倍政権が“私人”になりすまし辺野古の埋め立て工事再開をゴリ押し! 沖縄の民意も法律も一切無視の無法集団

市民の権利保護のための行政不服審査を公権力が行使する安倍政権の無法

安倍政権が私人になりすまし辺野古の埋め立て工事再開をゴリ押し! 沖縄の民意も法律も一切無視の無法集団の画像2
県民葬での玉城知事(撮影・横田一)

 法令順守精神が欠如した無法集団のような自公連立政権が、「美しい国へ」「基地負担軽減」など詐欺師的な美辞麗句を愛用する安倍首相の下で、国土破壊活動を本格化させたようにみえる。第4次安倍内閣で抜擢された自民党の岩屋防衛大臣(大分3区)率いる防衛省が「私人」になりすまして不服審査請求を行い、連立政権の一翼を支える公明党の石井国交大臣(比例北関東)が執行停止を認めるという「自作自演」を始めたといえるからだ。
 
石井大臣には“前科”があった。2015年10月の県の埋め立て承認取り消しに対して不服審査請求が出されたときも、2週間弱で執行停止を決定していたのだ。今回も石井大臣が“前科二犯”となることを気にせず、前回と同じ対応をすれば、翁長前知事が病床から指示をした埋め立て承認撤回は効力を失い、埋立工事再開(土砂投入)が可能となるのだ。

「翁長前知事の遺志を引き継ぐ」と訴えて約8万票差で圧勝した玉城知事は、安倍政権との対決姿勢を強めている。先の会見で「国民の皆様」と切り出した上で、「(県知事選で示された)民意に対する現政権の向き合い方があまりにも強権的である現実のあるがままを見ていただきたいと思います」と訴え、こう続けた。

「私は、辺野古に新基地はつくらせないという公約の実現に向けて、全身全霊で取り組んでまいります」

 玉城知事と連携する野党5党1会派(立憲民主党、国民民主党、共産党、無所属の会、自由党、社民党)もすぐに動き出した。強権的な安倍政権が問答無用の法的措置に着手した17日の夕方、「辺野古米軍基地建設問題野党合同ヒアリング」を開き、防衛官僚らを問い質したのだ。

 ここで初面談との食い違いを問題にしたのは、国民民主党の山井和則・国対委員長代行だ。「たった5日間で安倍総理が言っていることとやっていることが全く違うのではないか」「(玉城知事との初面談で安倍首相は)民意を受け止めるかのようなことを言いながら5日後に不服請求はあんまりではないか」と詰め寄った。

 また、元総務大臣の原口一博・国民民主党国対委員長も、「(総務大臣時代に)所管していたが、行政不服審査法の乱用ではないか」などと防衛官僚らを追及した。行政不服審査法の核心部分を読み上げた上で、こう疑問を呈した。

「『行政庁の違法・不当な処分、または公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易・迅速かつ公正な手続きの下で広く、行政庁に対する不服申し立てをすることが出来るための制度を定めるところにより、国民の権利や利益を守ると共に、行政の公正な運営を確保する』とある。それからすると、沖縄防衛局と国交省は同じ政府じゃないですか。同じ政府の間に行政不服審査をする。しかも(軟弱地盤調査などの)事実認定もせずに行うのは明らかに法の乱用だと思う」
「そもそも防衛省に不服審査の主体の適格性があるのか。何で私人になりすましているのか。そんな卑怯な審査があるのか」

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