徳島新聞を全面擁護するも説得力のある説明ができなかった遠藤市長
たとえば、市観光協会の赤字問題について、昨年は2400万円の黒字に転じていたと指摘されると、遠藤市長は「根拠のある数字じゃない」「根拠を示す書類は何もない」と主張したのだが、これに対し小川記者がすぐさまツッコミ。市長が観光協会に調査団をいれて報告書をあげさせているという事実を摘示しながら、「もしわからないということであれば、その報告書自体が非常に問題ある」と切って捨てられてしまった。
さらに遠藤市長は「(阿波おどりは)ブラックボックスになっていた」「全部オープンにしなければならない」と正当性を主張する一方、徳島新聞社との疑惑に言及されるとトーンダウンしていく。コーナー後半、小川記者が「公正だとおっしゃいましたけど、市の調査団は徳島新聞を調査していないんですよ、権限がないから」「つまり徳島新聞を調査していないのに報告書を出して、それが結論として正しいものなのか」「第三者機関をつくってチェックできるようにしたらどうですか。ダメなんですかそれは?」と追及。すると、遠藤市長は表情が固まり、「今からそれをして何の意味があるんですか」「徳島新聞社は非を認めて、阿波おどりの振興基金に一企業としては大奮発となる3億円出してくれました」などと釈明するのがやっとだった。
結局のところ、徳島新聞を必死に擁護するだけで、実際には納得のできる説明は一切できなかった遠藤市長。振興協会に対する強圧的な姿勢について出演者たちに批判されると遠藤市長はいちおう自らの非を認め反省の弁を述べていたのに、なぜか徳島新聞の問題だけは完全擁護した。そうしたことを鑑みても、今回の騒動はやはり、阿波おどりをめぐる莫大な“利権”と徳島新聞の存在が大きいと公衆に見られても仕方がないだろう。
しかも、もうひとつ、阿波おどりと徳島新聞をめぐっては不可解な事実が浮かび上がっている。それは、阿波おどりを紹介するなかで、宗教法人・幸福の科学のことをやたら取り上げていることだ。