長谷川三千子「オタクよりセクハラ男のほうが日本の繁栄に大事」とトンデモ主張
しかし、長谷川氏と竹内氏には犯罪者的発想を開陳している自覚はまったくないらしく、その後もセクハラ男をひたすら擁護し続ける。
竹内「射精してもすぐに回復するので常にダメ元でアプローチするというのがオス。この過程でメスにちょっかいを出したり口説いたりがあるので、セクハラは男が女に行うことが多くなるのだと思います。」
長谷川「非常にリアルに分かりますね。下手な鉄砲数撃ちゃ当たると、下手に撃ってるとセクハラと言われるのが現状。何だか『かわいそうなのはオスね』っていう話になるわけなんですが(笑)」
さらに、竹内氏が音楽などの人間の文化についても動物の求愛行動や免疫力で説明すると、長谷川氏は「そうか! オタクとセクハラ男はベクトルが正反対なんですね。セクハラ男は生物としてはむしろ当たり前。一方でオタクの方は、人間の脱生物化が極端に進んでいる」とワケのわからない説を導き出す。そして、「どっちが日本の繁栄に大事かと言えば、セクハラ男の方かもしれないですね」などと言うのである。
いやはや、「オタク」にとってもとばっちりだろうが、「セクハラ男は日本の繁栄に大事」と言ってしまうような人が公共放送の経営委員を務めているという事実には、あらためて頭が痛くなってくる。
しかも、悪質なのは、竹内氏と長谷川氏がデマを使って福田前次官にセクハラを受けたテレ朝の女性記者を貶めていることだ。二人は福田前次官が女性記者に「キスする?」などと迫った例の録音音声を持ち出して、こんなやりとりをしている。
竹内「自分からキスと情報提供の取引を差し向けて『思うよ』の答えに『ええっ、本当ですか?』って喜んでいるわけですね。キスしたらいい情報をもらえるって。ひゃ〜、すごい。(中略)女であることを十二分に利用してますね」
長谷川「逆立ちしても真似できないなあ」
竹内「できない。私も」
長谷川「私なら『てめえなんだ!』って殴っちゃう(笑)。そして上司に叱られたりして。記者にならなくてよかった」
神経を疑わざるを得ない。言っておくが、女性記者が「キスと情報提供の取引」を求めたなる話はネトウヨの間でも流通しているが、完全にデマである。
この対談では「正論」の編集者が福田前次官と女性記者とのやりとりの録音内容を紹介しているのだが、その出典は最近、すっかり安倍応援団の一員となってしまったジャーナリストの門田隆将氏による産経新聞上のコラム。このコラムで紹介された女性記者の「え、キスする記者にいい情報あげようなんて、あんま、思わない?」というセリフをもとに、竹内氏は女性記者を「自分からキスと情報提供の取引を差し向けて」などと攻撃したのだが、このセリフは歪曲されたものなのだ。
実際には彼女が口にしたのは「思わない?」という疑問形ではなく、「キスしていい?」と迫る福田次官に対して、「思わない」と拒絶したセリフだった。事実、音声データを直接確認した「週刊新潮」とテレビ朝日は、このセリフにクエスチョンマークをつけずに報じている。