「昭恵夫人と何十と連絡を取り合って、同和の問題に触れた」
それは、立花氏自身が4月1日にYouTubeにアップした動画でのことだ。立花氏はその日、森友問題を追及している著述家・菅野完氏に電話しており、アップしたのはその会話をおさめたものだった(現在は削除)。
動画では、立花氏が森友=同和利権説を吹聴していることに対して、菅野氏が「レイシズムに加担している」「『同和利権』って何ですのん?」と追及。すると立花氏は、「いわゆる差別という言葉の代わりに僕は昭恵夫人を使ってやったことだと僕は見てる」などと意味不明なことを口に。さらに、菅野氏が「根拠は何なのか」と問うと、立花氏はなんと自ら「昭恵に聞いたんですよ」と口にしたのだ。
以下、やりとりをなるべく忠実に書き起こしておこう。
菅野「根拠は何なんですか」
立花「(言い出したのは)最近でね」
菅野「うん、で、根拠は何なんです」
立花「え、や、今から言いますから」
菅野「うん」
立花「昭恵に聞いたんですよ」
菅野「昭恵夫人が、そしたら、何を言わはったんですか。何か昭恵夫人、紙めくってはるんですか」
立花「いや、だから根拠はって言うから。きっかけはそこなんですっていうことなんですよ」
菅野「え、きっかけが昭恵夫人が『同和やから』って言うたから?」
立花「そうそうそう、同和やから、同和やからじゃないですよ? そこの同和のことで、僕、昭恵夫人とずっと、あのー、それこそ何十っていう連絡を取りあってるから。そこでね、僕は、そこの同和の問題っていうとこに触れてね」
菅野「誰が?」
立花「うん、いやいやいや、私も昭恵夫人も」
その後も、立花氏は菅野氏から「同和の問題」なる話の根拠を問われて、なにひとつ証拠を挙げられなかった。繰り返しになるが、本サイトの取材でもデマであることが確かだとわかっているのだから当然だ。しかし、立花氏によれば、なんと昭恵夫人から“同和デマ”を持ち出してきたというのだ。これは看過できないだろう。
もちろん、これまでの立花氏の動画を見ていると、言い分をそのまま鵜呑みにすることはできない。実際、立花氏は昨年の段階から森友問題に関連し「同和利権」などと連呼する動画を投稿していたから、昭恵氏から初めて“同和デマ”を聞いたというのはちょっと考えられないだろう。
だが、一方で、昭恵夫人と立花氏が“同和デマ”を共有していた可能性はかなり高い。というか、昭恵夫人がこの区議に友達申請をした経緯を考えると、むしろ、“同和デマ”にすがるためにコンタクトをとったとしか考えられないのだ。