沖縄にたいして“いざというときのために迷惑を受け入れろ”と
なかでも、聴くに堪えない質問を連発したのが我那覇だ。我那覇は「人相のよい、かっこいい首相」「秋葉原の演説もたいへん感銘を受けた」とはしゃぎ、「沖縄の新聞ではいつも怖い顔で登場するんです。私たちは印象操作されてるなと思いまして」などと発言。その上、「安倍首相は日本国のタブー破りの先頭を切って強いリーダーシップを発揮してくださっている」「言論空間の歪んだ沖縄で、ほんとうに勇気を頂戴しておりますが、次にやらねばならないタブー破りは何になるんでしょうか?」と質問したのだ。
『ニュース女子』をはじめとする沖縄のデマを発信しつづけ、言論空間を歪めているのは間違いなく我那覇のほうだが、驚いたのは安倍首相の回答だ。安倍首相はもっともらしく「日本を守るため、国民の命と幸せな暮らしを守るために何をやるべきかを真剣に考えること自体が、タブーといえる領域だったのでしょうね」などと言い出し、挙げ句、「(在沖米軍の)訓練はときとして迷惑になることもありますが、それを受け入れてくれる人がいて初めて、いざというときに対応できる」と語ったのだ。
これは沖縄の人たちに向かって“いざのときのために我慢して受け入れろ”と言ったのも同然ではないか。ヘリの墜落や保育園・小学校への部品の落下という国民の命の安全を脅かす重大事故が連続して起こっているというのに、こんなセリフを躊躇することもなく公言する。──新年のはじめから、怒りしか込み上げてこない。
いや、そもそも、国会では約束していたはずの「丁寧な説明」もせず、「頼りにしています!」などと自分をもちあげてくれる女性たちに囲まれ、悦に浸って自分の主張を展開する総理大臣など、過去にいただろうか。もう恥ずかしすぎてとても直視できるような番組ではなかったが、年初からモリカケ問題などなかったことのように振る舞い、極右であることを隠そうとしない言動を繰り返しているのは、安倍首相が改憲に向けて振り切れた証拠だろう。
今年、このように安倍首相がプロパガンダに邁進し、応援団を総動員することは必至。一体どんな年になってしまうのか……1年がはじまって1週間も経たないうちに頭が痛くなってくるが、だからこそ、安倍首相の動向には注意していくことが必要だ。
(編集部)
最終更新:2018.01.05 11:47