『「放射能とトモダチ作戦」米空母ロナルドレーガンで何が?』(日本テレビ)
日本テレビのNNNドキュメント『「放射能とトモダチ作戦」米空母ロナルドレーガンで何が?』(10月9日放送)で、安倍政権に忖度する番組改変が行われた。
放送10日前に突如削除されたのは、9月25日に小池百合子都知事(希望の党代表)と面談をした小泉純一郎元首相。去年5月に訪米、「福島第一原発事故による放射能被曝で健康被害が出た」と訴える米軍兵士にヒアリングをした小泉元首相は、被曝兵士救済に動かない安倍政権の姿勢に呆れて支援基金を設立。訪米時の涙の記者会見が全国放送されるなど、トモダチ作戦被曝兵士の存在を広めるのに貢献したキーマンだったのに、番組から消し去られてしまったのだ。
日本テレビのホームページには、こう紹介されていた。
〈東日本大震災でトモダチ作戦として支援活動した米空母ロナルドレーガン。乗員ら4百人超が放射能による健康被害を受けたと訴訟中だ。死者計9人に…空母で何があった?〉
〈福島第一原発の事故。汚染されたのは東日本の陸上だけではなかった。実は、放射性物質の約8割は太平洋上に流れ込んでいたともいう。そして東北沖で“トモダチ作戦”として支援活動していたのが米空母ロナルドレーガン。当時、艦内では放射能アラームが鳴り響いていた。乗組員の兵士らは次々と放射能による健康被害を訴え死者は計9人に。そして米兵ら400人以上が訴訟を起こしている。空母で一体何があったのか?〉
東京電力などを相手取った被曝兵士の損害賠償訴訟を当初から支援、小泉元首相に訪米を勧めたジャーナリストのエイミー辻元氏(日系四世で被爆二世)は、こう振り返る。
「番組制作に全面的に協力してきましたが、9月29日、日本テレビの担当プロデューサーから『今回放送の番組の中の小泉氏の登場シーンは全てカット』というメールが届いたのです」
日本テレビの担当者が9月29日3時23分に送信したメールには、番組改変の経過が次のように綴られていた。