田崎史郎氏と玉川徹氏が安倍首相のステルス街宣をめぐって激論(テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』10月9日放送より)
公示日を迎えた解散総選挙。全国各地での街頭演説が本格化するが、本サイトでもレポートしたように、安倍首相は遊説演説の日程を隠すという“ステルス作戦”を立てている。5日には直前で神奈川県新百合ヶ丘駅前から向ヶ丘遊園駅に事前告知なしで場所を変更。それだけでなく6日には、国分寺駅前のゲリラ演説のなかで、「お前が国難」というプラカードを掲げる人たちの前に自民党関係者が幟を持って封殺するという“黒幕作戦”まで行なった。
安倍首相はこの選挙期間中も、“ステルス作戦”と“黒幕作戦”で有権者の声から遁走し続けるのだろうが、予想したとおりテレビでは、安倍応援団たちがこの首相遊説での聴衆からのヤジを上から目線で批判している。
しかし、そんななかで本サイトとして興味深かったのが、昨日9日の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に出演した“官邸のスポークスマン”こと田崎史郎・時事通信社特別解説委員と、テレビ朝日社員の玉川徹氏とのやりとりだ。明らかに「安倍首相に対するヤジはよくない」というイメージをつけたい田崎氏に対し、玉川氏が論理的に「どこが問題なのか」と指摘。田崎氏がやり込められて口を真一文字に結ぶという場面が見られたのである。
まず、番組のなかで田崎氏は、波紋を広げている安倍首相の“ステルス作戦”についてこう解説。
「都議選投票日前日の秋葉原のようにならないようにしようということで、やってるんだと思うんですけどね」
「(都議選演説で)『こんな人たちに』って言っているのは、これは安倍総理の大失言なんですけども。まあ、こういう場面があると、ちょっと演説する立場としては興奮してしまうところもあるので気をつけようということだと思う」
ようは、安倍首相が7月の街頭演説で聴衆に対し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」との暴言を放って大きな問題になったことを繰り返さないよう、用心しているとの話だが、あからさまに安倍首相目線で“ステルス作戦”が批判されないようにしようというのが見え見え。だが、これに対して玉川氏はこう疑問を投げかけたのだ。
「多くの人に聞いてほしいから街頭で演説するんでしょ? それなのにステルスでやったら意味ないじゃないですか」
「国会だってヤジがあれぐらいあるんだから、ヤジくらい受ければいいじゃないですか」