小池百合子も「おとうさん」と呼ぶ仲、リベラルは排除しても身内なら「性的関係強要」でも公認
いずれにしても、荒木氏が妻子持ちでありながら、議員やスポーツ協会会長という社会的地位を使い女性に乱暴したのは、裁判の過程で認められた事実だ。とんだ“クズ野郎”と言わざるをえないが、なぜ、希望の党はこんな人物に公認を与え、東京へ送り込もうとしているのか。
それは、前述したとおり荒木章博氏の娘が、小池代表の右腕である荒木千陽・都民ファーストの会代表だからではないかと言われている。
そもそも、章博氏は今月2日に県議辞職願を提出し、当初は熊本2区と比例九州ブロックでの重複立候補を表明していたのだが、一転、小池代表の指示により東京へ落下傘候補として送り込まれたかたち。東京7区は立憲民主党から出馬する長妻昭・元厚労相が強い地盤をもつため小選挙区を勝ち抜くのは難しいが、希望の党の組織力がほとんどない熊本とは違って、小池都知事のお膝元である東京ならば、小選挙区で負けても比例復活の見込みが高いということなのだろう。
実際、章博氏自身、都知事選の応援にいち早く駆けつけ、小池氏からは「おとうさん」と呼ばれていると自ら明かしており、親密な関係にあるらしい。熊本から東京へのお国替えも小池氏直々の指示だったと言われる。ようするに露骨な“身内びいき”によってイエスマンを優遇し、党内の求心力を無理やりつくりだそうという手法が透けて見える。
そもそも、民進党との合流をひとつとってみても、希望の党が選挙のためになりふり構わないのは自明。先日本サイトでもお伝えしたとおり、希望の党は民進合流組の公認希望者に「政策協定書」の署名を強制したのだが、そのなかには「党に資金提供をすること」などと記されていた。ようは、政策など二の次で、カネを用意できるかどうかで公認を与えるということだ。
そんな希望の党だから、自前で擁立する公認候補も政策能力や理念などより、いかに小池氏のシンパであるかや、カネを出せるかを重視したことは容易に想像がつく。
他方、自民党では、2012年衆院選で大量に生み出された安倍チルドレン、いわゆる“魔の2回生”が相次いで不祥事を起こしているが、言うまでもなくこうした現象は、もともと政治家の資質に欠けた人間が時の風だけで国会議員になってしまったことの帰結である。今回の“小池チルドレン”たちも、同じようなことになるのは火を見るより明らかだ。
さっそく性的関係強要の過去が明らかになった荒木氏だけではない。とにかく頭数をそろえようと候補をかき集めた希望の党は、まだ明るみになっていないだけで、今後もスネに傷をもつ候補者のトンデモな事実が次々浮かび上がってくるはずだ。実際、すでに各週刊誌の記者が身体調査に走っているとも聞く。少なくとも、荒木氏と小池代表は公示の前に、性的関係強要事件と公認した理由について有権者に説明する必要がある。
(編集部)
最終更新:2017.10.04 10:19