自由民主党HPより
相次ぐ北朝鮮のミサイル発射実験と核実験を受け、安倍政権は「撃たれる前に北朝鮮を潰せ」と言わんばかりの好戦的世論を扇動している。とくにここ最近、凄まじく鼻息を荒くしているのが、「安全保障の専門家」を自称する“ネトウヨの尊師(グル)”こと自民党の青山繁晴参院議員だろう。
核実験から一夜明けた4日朝、DHCのネトウヨ番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』に出演した青山センセイはこう言い放った。
「極端な話、今日は週の始まりの月曜日ですよね。今週(に戦争が)あってもおかしくないです」
「なにが今週あっても(不思議ではない)。本当は今日(戦争が始まる)って言いたいぐらいですけどね。そういう状況なんですよ」
ようは、週内あるいは今この瞬間にも「戦争」が始まると断言したのである。さらに青山センセイは、いつもにまして興奮気味で身振り手振りを交えながら、こんな軍事シミュレーション(?)をまくし立てていた。
「本当の本当のことを言えば、金正恩委員長をはじめ、金一族が地上に出てきているときに(アメリカは軍事作戦を)やりたいんですよ。もっと言うと……これはさすがに僕はないと思いますよ、というかアイ・ホープ・ソウです、ないと願いたいですけど、9月9日、北朝鮮の記念日、ひょっとしたら出てくるんだったら、そのときも(米軍の攻撃が)ゼロとは言えないんですよ。で、金一族の暗殺だけっていう限定攻撃もないので全部込みでやるんですよ。斬首作戦込みで(飽和攻撃を仕掛ける)」
「過去のような時代と違って、昨日の北朝鮮は電磁パルス攻撃については宣戦布告したのと同じです。宣戦布告されてんのにアメリカ軍が黙ってるんですか? これ防ぐにはですね、とにかく核関連施設だろうが指揮命令系統であろうが、それから間違って電磁パルス攻撃があった後の歩兵の展開なども含めて、ぜっんっぶ!を叩きつぶさないといけない!」
ようするに青山センセイの頭のなかでは、すでに北朝鮮はアメリカに「宣戦布告」をしていて、トランプ大統領が金正恩抹殺作戦を実行すると同時に大規模な破壊攻撃に出るのは秒読み段階、ということになっているらしいのだ。
だが、はたして青山センセイは本気でそんなことを思っているのだろうか? そもそも、トランプ大統領自身が軍事行動について「もちろんそれは第1の選択肢ではない」と語っているし、国連の追加制裁決議もまだ決定しておらず、だいたい大規模軍事攻撃が秒読みだとしたらすでに在韓米国人のほとんどを避難させているはずだろう。