小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

首相補佐官が前川前次官に「加計の手続き急げ」と直接圧力の新事実! 天下り処罰も加計認可反対派の一掃が目的

内閣府主導の文科省天下り処罰は加計認可反対派の一掃だった

 じつは、今週発売の「週刊新潮」(新潮社)の記事では、政治部記者がこんな証言を行っている。

「高等教育局が大学などを所管するわけですが、早稲田大学の教授になった局長は、加計学園の獣医学部新設には強硬に異を唱えていました。そのため、安倍官邸が、その首を挿げ替えたとも言われているのです」

 この文科省退職後に早稲田大学教授に天下った人物は、吉田大輔・前高等教育局長。その後の調査で文科省の組織的な関与によって再就職先のあっせんが横行していたことがわかり、事務次官だった前川氏は引責辞任した。

 たしかにこの天下りあっせんは違法であり大きな問題だが、はっきり言って組織的な天下りのあっせんなどはどの省庁でも“慣例”となっているもの。しかもこの天下り問題の端緒となったのは、新聞や週刊誌のスクープではなく、内閣府の再就職等監視委員会の調査だった。それを1月18日のNHKが報じ、同日午前の会見では菅官房長官が「実際に報道の通りの事案が行われていたとすれば極めて遺憾」と踏み込んで発言。翌日には官邸幹部が前川氏の責任を問い「けりをつけなければならない」と述べ(朝日新聞1月19日付)、20日付けで前川氏は退任した。

 当時から、官邸のこの“スピーディーすぎる対応”に「何か官邸の裏があるのでは」と見る向きもあったが、今回の問題によってあらためて、その疑惑は強まったのではないか。だいたい“出会い系バー通い”にしても、官邸は昨年の秋の段階で杉田和博官房副長官から在職中だった前川氏に「厳重注意」を行っていたことがわかっている。

 これ自体があきらかに意に沿わない前川氏に対する監視を匂わせた恫喝に近い行為だが、同じように出会い系バー通いを前川氏の実名証言の口封じのため読売新聞にリークして報道させるという官邸の謀略を見れば、天下りあっせんの問題も前川氏への報復のために官邸主導で行われた可能性は十分考えられる。いや、「週刊新潮」の記事にあるように、加計学園の獣医学部新設に異を唱えた結果、吉田高等教育局長が報復人事にあった可能性だって高いのだ。

 官邸のゴリ押しに抵抗すると、あらゆる手を使った報復が待っている──。こうなると、内閣府の藤原審議官の変節も納得できよう。一体、総理と官邸はどのように「行政をゆがめた」のか。さらなる追跡が必要だ。

最終更新:2017.12.04 03:27

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する