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証人喚問は籠池理事長だけじゃ意味がない、迫田理財局長、松井知事、昭恵夫人も証人喚問せよ

 また、安倍首相は「妻は私人」などと言い張るが、昭恵夫人をめぐっては、安倍首相の遠縁にあたる斎木陽平氏が代表を務める団体が主催する「全国高校生未来会議」を後援させるべく、文科省に昭恵夫人が直接打診していたことが昨日発売の「週刊新潮」(新潮社)であきらかにされている。しかも昭恵夫人は、この一件に限らず文科省に〈日常的な“圧力”〉をかけていたといい、“第2の森友問題”と呼ばれている学校法人加計学園に絡んだ事案でも文科省に相談をもちかけていたことを文科省関係者が証言しているのだ。これを私人と呼ぶのは無理筋で、小学校の名誉校長への就任をはじめ、総理夫人として森友学園にかかわってきたことの問題が追及されなければ、安倍首相と森友学園の関係の真相には辿り着けない。

 迫田前理財局長にいたっては、森友問題の本質である国有地払い下げの“当時の最高責任者”であり、核心を知る最重要人物であることは言うまでもない。あまつさえ、財務省はこの間、森友学園との交渉記録を破棄したと強弁するなど無責任極まりない対応に終始しており、籠池理事長以前に迫田前財務局長の証人喚問は絶対条件のものだろう。

 だいたい迫田前理財局長には、繰り返し言及してきたように、森友学園側が近畿財務局で統括管理官と大阪航空局調査係とで話し合いを行った前日である9月3日に安倍首相と面談していたという事実があり、理財局長に就任した2015年7月以降、安倍首相と半年のあいだに5回も面談するという“異例の関係”がある。籠池理事長も菅野完氏を通して“迫田氏の単独インタビュー”を取ることがメディア取材に応じる「交換条件」としてあげたように、迫田前理財局長は最大のキーマンなのだ。

 最大のキーマンという点では、松井府知事も同様だ。私学審から疑義が呈されながら小学校設置を「認可適当」と不可解な判断が下されたことの責任は松井府知事にある。それだけではなく、松井府知事は財務省から大阪府の私学課に対して圧力があったことを先日暴露したが、国から圧力を受けていたとしても私学課だけで判断できるなんてことは到底考えられず、府のトップのOKがなければありえない話だ。つまり松井府知事は、認可に絡むすべての真相を知る人物であり、国からの不当な圧力を黙認した責任者であり、自身もまた圧力をかけた張本人である可能性さえあるのだ。

 安倍首相にしてみれば、昭恵夫人、迫田前理財局長、松井府知事というこの3人を国民の目から覆い隠せば逃げ切れると考えているのだろう。逆に言えば、この3人への追及なくして森友問題の真相は明らかにならない。マスコミ、とくにワイドショーは籠池理事長のキャラいじりに明け暮れているが、その裏に隠れた3人の権力者への追及を徹底的に行い、証人喚問に引きずり出さなくてはならない。
(編集部)

最終更新:2017.11.21 03:34

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