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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」①

議論なきカジノ法案衆院通過の暴挙 推進議員の献金疑惑も浮上!?の官邸主導売国法の本質

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14年、東京・虎ノ門ヒルズのオープニングセレモニーでのあいさつで、シンガポールのIRを絶賛する安倍首相(首相官邸HPより)


 6日の衆議院本会議で「カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案」が採決され、民進党などが退席する中、自民党と日本維新の会などの賛成で可決した。2日の衆院内閣委員会で採決を強行したのに続く、強引な国会運営で、野党は強く反発している。

 本会議採決の前日(5日)には、4野党(民進・共産・自由・社民)の国会対策委員長が、内閣委員会への法案差し戻しを大島理森・衆院議長に申し入れたが、拒否された。同日の会見で野田佳彦幹事長(民進党)は、「論点がたくさんあるにも関わらず、わずか6時間の審議で委員会通過となるのはあまりにも異常だ」と批判。IRを成長戦略の目玉とする経済政策を“カジノミクス”という異名をつけ、「(IR法案は)議員立法だが、恐らく官邸の肝入り」として対決姿勢を強めている。

 たしかに2年前の14年6月の審議入りと比べると、今回の異常さは際立つ。当時の審議入りの合意事項は、一)官房長官を含めた内閣委員会所属大臣や国家公安委員長の出席、二)参考人招致、三)地方公聴会の実施だったが、それが全く満たされていないというのだ。野田幹事長はこう振り返る。

「丁寧な審議をするために、必要な閣僚を呼んで審議をする、公聴会や参考人招致を含めていろいろな議論の場を作ることを当時の旧民主党の近藤洋介理事が与党に要求、合意をしていた。その過去の合意事項が一切無視をされていることも、極めて乱暴な国会運営の一端だと思います」

 IR法案をめぐる構図が見えてきた。それは、4野党がそろって“暴走審議”の是正を求め、政権批判を滅多にしない読売新聞を含む主要新聞の社説が反対で一致する中、自民と維新が二人三脚を組んで強行突破を目論むというものだ。

 その急先鋒が松井一郎・大阪府知事(日本維新の会代表)。2日、審議入りに慎重な民進党を「国民の方を全く見ず、日本のことも考えず、党利党略、個人的な好き嫌いで物事を考える。バカな政党だと思う」と激しく批判、メディアに露出することでIR推進の牽引車役を買って出たのだ。

 これに対し野田幹事長は、こう反論した。

「自分たちが一生懸命推進しようとする法案に対して(他者が)異論を言ったり慎重な姿勢を取ると『バカ』という表現をするのは、あまりにも品位のない、見識のない、狭量な意見だ」(5日の会見)

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