暴排条例・暴対法といったものができてから、市民社会は暴力団との交際について寛容ではなくなっている。それにも関わらず、選手・球団関係者ともに切れることのない暴力団との関係。
特に、プロ野球会には、69年に西鉄ライオンズ(当時)の選手が暴力団関係者からもちかけられて八百長をした結果、20人が野球界から永久追放となった「黒い霧事件」という決して忘れてはならない過去がある。なので、野球協約の第180条には「暴力団員等との間で金品の授与、饗応、その他利益供与などがあった場合にはコミッショナーが失格処分とする」との条文があるほど、プロ野球界隈は暴力団との交際根絶に努力している「はず」だった。
なのに、次から次へと、黒い交際疑惑が噴出する。2020年の東京オリンピックでは、野球の正式種目復活が目指されているが、そのためにいま野球界全体が取り組むべきことは「ひとつ」。球界全体でコンプライアンス遵守の姿勢を再度確認することではないだろうか。
(井川健二)
最終更新:2015.10.11 12:51