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恥ずかしすぎる! 安倍政権が世界遺産否定のために「南京大虐殺はなかった」のトンデモ言説を世界に発信

 それにしても、こんなイチャモン、詭弁を弄してまでしゃにむに南京大虐殺の遺産登録を阻止しようとするのはいったいなぜなのか。背後には、もちろん、安倍首相の歴史修正への妄執がある。

 1997年、慰安婦問題や南京大虐殺の記述を教科書から削除することを目的に「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」が結成されたが、その初代事務局長に就任したのが安倍晋三だった。

 以来、安倍首相は20年前から、従軍慰安婦、そして南京大虐殺という歴史的事実を葬り去ろうと、さまざまな動きを繰り返してきた。

 第二次安倍政権が誕生した後は、国際社会との関係に配慮して、自ら南京大虐殺や慰安婦を否定する発言は少なくなったが、代わりに安倍チルドレンたちにその役割を課してきた。2013年4月、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」と自民党文部科学部会の合同会議が行われ、歴史教科書についての意見が交わされたが、会議では「南京事件は捏造と書かせるべきだ」といった意見が堂々と語られた(朝日新聞14年3月2日付)。

 そして、昨年末、中国が南京大虐殺の遺産登録申請をしていることを知るや、安倍首相は、その阻止を周囲に命じてきた。

 その急先鋒となったのが、前述の「我が国は南京大虐殺の存在自体を否定しようとしているのに、遺産登録なんて承服できない」と語った自民党「国際情報検討委員会」委員長の原田義昭だ。

 原田は前述の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」のメンバーでもあり、昨年の朝日慰安婦報道問題の際にも〈いわゆる慰安婦の「強制連行」の事実は否定され、性的虐待も否定されたので、世界各地で建設が続く慰安婦像の根拠も全く失われた〉などという決議を出している。

 原田がはからずも吐露したように、安倍政権の本音はとにかく、南京大虐殺の存在自体を否定したい、なかったことにしてしまいたいのだ。だから、枝葉末節の間違いや虚偽をあげつらうことで、全体を否定し、なんとしてでも遺産登録を阻止しようとする――。そう、慰安婦問題の時にやったのとまったく同じやり口である。

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