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「戦争に行きたくないのは自己中」武藤議員に聞かせたい、蛭子さんの“究極の自己中”反戦論

「人の一生も同じなのかと思ったら、すごく恐ろしくなって。以来、死なないことが人生の目標になったんです」

 人生の目標が「死なないこと」となった蛭子はその目標を第一優先にして行動してきた。それが「怒りを表情に出さない」そして「暴力に頼らない」ことだったという。

 中学時代、パシリにされたりイジメを受けたりしたとき、蛭子は内心では腹が立ったというが、それを抑えることで、理不尽なものに対処していく。

「怒りを表情に出すことはしませんでした。もしオレが手を出せば、相手は殴ってくるかもしれません。ちょっとの憎しみでもたちまち大きくなります。その憎悪の連鎖が、しまいにはナイフで刺されることにつながるかもしれませんからね」

 挑発に乗って、感情を爆発させれば自分にも暴力が向けられるし、やり返せば憎悪の連鎖も起こる。だから蛭子は考えた。

「とにかく相手から嫌なことをされても、怒りの感情を出さない。暴力に頼らない別の対処法を考える。それが憎しみの連鎖を断ち切る唯一の方法。これは大人になった今でも変わりませんね」

 そして、蛭子さんはこうした体験をふまえて、戦争の動きについてこう批判している。

「オレは好戦的な発想は好きではありません。最近、中国や韓国との関係がギクシャクしてからの、相手の攻撃的な言動により攻撃的な態度で返しているような人たちを見ていてそう思います。(略)向こうが高圧的に来ても、受け流しておけばいいんですよ。その間に、歴史や法律を勉強したり、戦争をしなくてもすむ仕組みを調べたりするほうがいいんです」
「国同士だとちょっとした『憎しみ』が戦争につながるんですから、その連鎖を早い段階で断ち切ることが大切。それができるのは「弱さ」を武器にすることだと思うんです」

 どうだろう。安倍首相による例の「トモダチのアソウくんが不良仲間に喧嘩を売られたら、一緒に戦う」といったたとえ話よりも、はるかに現実的で説得力のある言葉ではないか。

 実は蛭子さんは少し前から、安倍政権の戦争できる国づくりにしきりに異を唱えていた。

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