安倍首相は、2004年に発売した岡崎久彦との共著『この国を守る決意』(扶桑社)で、はっきりとこう書いている。
〈軍事同盟というのは“血の同盟”です。日本がもし外敵から攻撃を受ければ、アメリカの若者が血を流します。しかし、今の憲法解釈のもとでは、日本の自衛隊は、少なくともアメリカが攻撃されたときに血を流すことはないわけです。実際にそういう事態になる可能性は極めて小さいのですが、しかし完全なイコールパートナーと言えるでしょうか〉
また、ヘイト雑誌「ジャパニズム」(青林堂)12年5月号で行われた日本会議の第4代会長・田久保忠衛との対談ではこんな発言もしている。
「わが国の領土と領海は私たち自身が血を流してでも護り抜くという決意を示さなければなりません。(中略)まず日本人が命をかけなければ、若い米軍の兵士の命もかけてくれません」
アメリカとパートナーシップを築くためには、日本も血を流すべきだ。──安倍首相の根本にある考えは、まさしくこれだ。しかし、自分は死ぬ気などさらさらないのである。
他人の生死を軽視し、人が死ぬということの想像力をもたないこのような人物が首相をつとめているという恐怖。一刻も早く、その座から引きずり落とす必要があるだろう。
(水井多賀子)
最終更新:2015.07.20 07:05