小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

なぜ? リベラルの星・池上彰が韓国特番でネトウヨ、嫌韓本そのままのヘイトデマ解説

 そして、大韓民国臨時政府がおかれた上海が朝鮮半島と離れていることを強調する地図を出しつつ、「で、この臨時政府ってのは、日本と戦うためにつくられた政府。それを受け継いでますよ、っていうことは、反日の伝統に根ざして、この国ができたんですよ、と、憲法にはこう書かれているわけです」とまとめたのだ。

 番組では、スタジオの仕込み客の「えええ〜っ」という驚きの声をかぶせていたが、モニターのこっち側は別の意味で「えええ〜っ」である。

 たしかに、韓国憲法前文には池上のいうように「三・一運動」「大韓民国臨時政府」という単語が出てくる。しかし、それのどこが問題なのか。植民地支配されてきた国が憲法に独立運動について書くことはなんの不思議もないだろう。

 実際、韓国以外でも、植民地支配が長く続いてきた国では、憲法に独立運動のことを記述しているケースはいくつもある。たとえば、インドネシア憲法前文にはこんな記述が出てくる。

〈インドネシアの独立を目指す闘争は、インドネシア人民を、自由と主権と公正、そして繁栄あるインドネシア国家独立の扉前に平穏に導く、幸福な瞬間に到達した。〉

 それがなぜ、韓国の憲法だけは「反日のための憲法」などと批判されなければならないのか。

 そもそも、韓国憲法には実際に「反日」という言葉が出てくる訳ではない。さらに、憲法に出てくるその「三・一運動」も朝鮮半島を支配していた日本に対する独立、抵抗運動だったが、反日ではなかった。

 この運動で発布された独立宣言書では〈われわれはここにわが朝鮮国が独立国であること、朝鮮人が自主の民であることを宣言する。〉としながら、〈今日われわれの任務はただ自己の建設があるのみで、決して他を破壊することではない。〉と非暴力を宣言。

 支配国の日本に対しても憎悪を前面に出して打倒を叫ぶのでなく、〈果敢に過去の過ちを糺し、真の理解と共感にもとづく友好的な関係を切り開くことが、おたがいに禍いを遠ざけ、幸福を招く近道であることを知るべきではないか。〉と友好的な関係の構築を呼びかけている。

 この理念は当時、世界各国の民主運動家から高い評価を受け、日本でも、吉野作造、石橋湛山や柳宗悦ら多くの知識人から支持された。池上はこういう事実を一切ネグり、ただ日本からの独立運動だったという一事をもって「反日の原点」などと決めつけているのだ。これは、当然の権利主張を「反日」「在日特権」と叫ぶネトウヨと同じやり口ではないか。 

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する