テレビ朝日『報道ステーション』HPより
安倍官邸の圧力によって、古賀茂明氏や恵村順一郎氏を降板させ、長年、番組を支えてきたMチーフプロデューサーを更迭した『報道ステーション』(テレビ朝日系)。だが、テレビ朝日側は一貫して圧力を否定し、「番組のリニューアル」のためだと言いはっている。
しかし、その「リニューアル」の中身はとんでもないものになりそうだ。
実は一昨日の4月3日の放映でもその一端が垣間見えた。22時40分過ぎ、CM前に古舘伊知郎が「今後、月に一度こういう企画を、と考えています。まずその第一弾です」と告知したので注目していたところ、CM明けに始まったのは、いきなり夜桜をバックにした女性のバイオリン生演奏。しかも、そこから「Moon River」「上を向いて歩こう」と、2曲を延々6分間もわたって演奏し続けた。
えっ、これが新企画? 『報ステ』ってニュース番組じゃなかったっけ?と驚いた後、いや、もしかしたらとんでもない大物とか、今、注目のアーティストかもしれないと思い直し、バイオリニストを調べてみた。
この日、生演奏していた女性の名前は末延麻裕子氏。しかし、散発的にテレビには出ているようだが、音楽関係者に聞いても、大物とか注目されているバイオリニストではまったくないらしい。
しかも、この日の演奏はお世辞にも素晴らしいとは言えないものだった。チューニングが狂ったようなアレンジで、音に柔らかみが全くない、放送環境が悪いのか、本人の実力なのか、聞きづらい。ツイッター等には「報ステのバイオリンへたくそじゃない?」などと、批判的な書き込みがいくつも見られた。
『報ステ』はいったいなぜ、こんなバイオリニストの演奏を放映したのだろうか。
その理由として囁かれているのが、この女性の親族の存在だ。実はこの日、『報ステ』でバイオリン生演奏を披露した末延麻裕子氏は、同じくテレビ朝日の『ワイド!スクランブル』でコメンテーターをつとめる、あの末延吉正氏の姪なのである。
この末延氏というのは、もともとテレビ朝日の政治部長なのだが、テレ朝にとってはただのOBではない。安倍首相と非常に親しいことで知られ、テレ朝と安倍首相のパイプ役となってきた人物なのだ。