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ホリエモン「戦争になれば逃げる。他人は知らない」発言に瀬戸内寂聴が激怒!

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『死ぬってどういうことですか? 今を生きるための9の対論』(角川学芸出版)

 第二次安倍政権の発足以降、特定秘密保護法の成立、集団的自衛権の行使容認、排外主義の横行、愛国心の強制と、戦前を想起させるようなイヤ〜な空気が急速に広がっているが、しかし、この危機感は実はまったく共有されていないらしい。

 そのことを痛感したのが、ホリエモンこと堀江貴文と作家で尼僧の瀬戸内寂聴との対談本『死ぬってどういうことですか? 今を生きるための9の対論』(角川学芸出版)だ。少子化問題やブラック企業問題、原発の問題など9つのトピックについて語り合っているのだが、「戦争、するの? しないの?」と題された章では二人の考え方が真っ向から対立というか、完全にすれ違ってしまっていたのである。

 まず、1922年(大正11年)生まれの御歳92歳の寂聴は今の状況に相当な危機感を抱いているようだ。東京女子大学に入学して1年後に真珠湾攻撃が起きた。そのころから「だんだんとものが言えなくなってきた」という。そして自身の経験から「なんか、今の時代の空気が戦前と同じ臭いなんですよ。本当に似ているんだもの。具体的には例えば特定秘密保護法なんて、あれは前の戦争のときとおんなじ感じですよね」と語り、“戦争を知らない世代”に釘を指す。

「もうかわいそうでほんとに涙が出て止まらなかったですよ。同い年ぐらいの優秀な男の子たちがほとんど殺されてるでしょ。ほんとにそれはもう考えられないくらい恐ろしいことですよ。今の若い人は、日頃ちゃらちゃらしてるのはまあいいとして、戦争のニオイにだけはいつも敏感になっていなければいけませんよ。気がついたときには船に、飛行機に乗せられているんだから。ずっとそういう歴史だったじゃないの。庶民がやられる歴史だったじゃない」

 そして「安倍総理は戦争がしたいんでしょ?」「だって安倍さんが言ってること、してること見たら、いかにも戦争をこれからしよう! って感じじゃないですか?」と、安倍首相を徹底的に批判するのだ。

 ところが、ホリエモンは、この寂聴の危機感たっぷりの発言に“日本は戦争なんてしない”と冷たく言い放つ。

「いやいや。それは言いすぎじゃないですか? (安倍首相は戦争を)別にしたくはないでしょ」

 その理由はコストに見合わないからだという。

「戦争が起こると対中貿易とかって完全にしぼんじゃうんで、そりゃあ絶対にないですよ。経済的結びつきが強すぎるんで」

 寂聴が「なんで? だって今のまんまで行ったら、戦争よ。安倍さんだったら徴兵制敷きそう」とくいさがっても、堀江は「いやあ、ないでしょ。それはないでしょ。そもそも人なんていらないですもん。人は高いんですよ。日本人って高いんで、コストが」と一蹴する。

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