しかも、玉木氏の改憲への入れ込みぶりは、自民党の穏健派のようなプラグマティックなレベルにとどまるものではない。ある時期から、極右・歴史修正主義勢力と連動するような動きまで見せるようになった。
たとえば、玉木氏は日本会議の機関誌「日本の息吹」2024年1月号の特集「今年こそ、憲法改正実現の年へ」において「肝心の自民党に覚悟が足りない」とコメント。昨年5月30日に開かれた日本会議系の改憲イベント「国民の命と生活を守る武道館1万人大会」に登壇した際にも「我々はたぶん、もっとも熱心に緊急事態条項に取り組んできた政党だと思います」とアピール。ちなみに、2023年5月3日に開催された日本会議系の改憲集会に参加したときには、いかに改憲に向けて取り組んでいるのかを強調したほか、「櫻井よしこ先生に少しでも日本男児と認めていただけるかな」などと媚を売ってみせている。
しかも、玉木氏は緊急事態条項だけでなく9条改正の野心も持っている。2022年、足立康史氏らとYouTube番組に出演した際には、9条2項の削除の本音を持っていることを示唆した上、「安全保障の議論というのは、いついかなるときに日本国民は血を流す覚悟ができるかということなんですよ」と発言している。
2019年には護憲派の憲法集会に参加していたというのに、一転して改憲を振りかざし極右にまですり寄る変節ぶり──。これだけでもいかに玉木氏が信用ならない人物なのかがよくわかるが、もっと呆れるのが、この玉木氏の改憲への策動が例の不倫関係と一体化していたことだ。
周知のように、玉木氏は昨年11月、元グラビアアイドルで高松市の観光大使を務めていた小泉みゆき氏との不倫関係を「FLASH」電子版で暴露されたが、この小泉氏が玉木氏の出席する憲法審査会に足繁く通っていた。
憲法審査会の傍聴者は、多くの場合が議員や党の関係者を通じて申請、傍聴券を得て参加しているといい、小泉氏も玉木氏を通じて傍聴に訪れていたと見られている。小泉氏が衆院憲法審査会の傍聴に訪れるようになったのは2年ほど前からで、すでに玉木氏と不倫関係にあったと言われている時期と重なる。つまり、玉木氏は不倫相手を国会に招き入れ、自らの勇姿を見せつけていた、というわけだ。
しかも、小泉氏はたんに傍聴していただけではなく、昨年に入ってからは「静かにさせて!」「黙れ!」などとヤジを飛ばすようになっていたという。
この問題を報じた「週刊文春」(文藝春秋)の取材に応じた傍聴参加者は、小泉氏の様子について、こう証言している。
「玉木氏の発言に対して傍聴席からヤジが飛ぶと、小泉さんが立ちあがってその人物を指さし、衛視に注意するよう求めるようになったのです。厳しい口調に加え背が高いこともあり、その場をコントロールしているかのような、高圧的な印象を受けました」
「国民民主党は憲法改正賛成の立場ですが、それに反対する護憲派の傍聴者らは咳をしただけでも小泉さんに睨まれるようになり、年配の方たちはすっかり委縮してしまっていた。彼女が傍聴席の空気を支配していました」
実際、小泉氏自身もこの憲法調査会での行動を「見張り」だと称し、昨年5月、自身の旧Twitterでは〈木曜の見張りに今回は参加できず。みんなしずかにお話をきけたかな? 今日もうるさいなら更にゴリゴリの直談判するつもりだったけん、行きたかったな!〉などと投稿していた(現在は削除済み)。
先の「文春」記事によると、〈委員会室に入って来た玉木氏と小泉とが、アイコンタクトを交わしているように見えたこともあった〉というから、玉木氏は、不倫相手に護憲派の傍聴者を“威嚇”する役目を担わせていたのかもしれない。