広末の極めて個人的な“交換日記”の中身に大騒ぎする一方で、岸田首相の右腕という公人中の公人である木原官房副長官の不倫・隠し子疑惑はまったく報じない……。安倍政権以降、いかにメディアが政権絡みのスキャンダルに弱腰になっているかが浮き彫りになったかたちだが、「週刊文春」はこれだけでは引き下がらなかった。
木原官房副長官は不倫・隠し子疑惑について、“友人の1人として病気の女性を助けるために自宅を訪れている”“妻の了承を得てのことでなんら不適切なことはない”と否定しているのだが、22日発売の「週刊文春」では、この木原氏の反論を覆す“証拠”として、愛人とされる女性と知人の会話の音声をネット上で公開したのだ。
音声は「週刊新潮」が最初に不倫・隠し子疑惑を報じたあとの会話だというが、このなかで問題の女性は、「胎児認知」をしてほしいと言った際に木原氏が「拒否」したことや、「認めて(議員を)辞めたら」と言っても木原氏は整理がつかないように「うう〜ん」と返事をしたことなどが語られている。また、“なぜ木原氏は認知しないのか?”という問いに対し、女性は「まあ、自分の出世の為なんじゃないですか」と答えている。
七五三詣でやディズニーデート、官邸への送迎といった情報とあわせても、木原官房副長官とこの女性がたんなる“友人関係”とは考え難い。つまり、木原官房副長官が国民に対して「嘘」をついている可能性がさらに深まったのだ。
しかも、ここにきて大きな動きが起こった。というのも、23日午後の官房長官会見では、文藝春秋の記者が出席し、木原官房副長官のスキャンダルについて質問をおこなったのだ。
記者は、相手の女性が音声のなかで木原官房副長官の子だと認めていることを踏まえ、「婚外子をもうけていることは公人として問題がある行動だと思われるが、このことは木原副長官から岸田総理に報告されているのか」「岸田政権として副長官に適格だと考えるか」と質問。しかし、松野博一官房長官は「プライベートにかんするものであり私からお答えする立場にない」と一蹴。さらに記者が「いままで木原官房副長官は『隠し子ではない』とまわりや国民に嘘をついていたことになる。政権として、あらためて木原氏から国民に対して真摯な説明を求めることはないのか」と追及すると、「考えていない」と言い放ったのである。