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維新・松井一郎市長が「保育士足りないから親が自宅で面倒みろ」…一方で「インフルより軽い」論を紹介し保健所増強も否定

 大阪では全国で最悪の死者数を出しているというのに、コロナを「あのぐらいのウイルス」呼ばわりする……。もはや呆れて開いた口も塞がらないが、この成人式イベント強行が感染拡大にさらなる拍車をかけた可能性も高い。実際、21日におこなわれた大阪府の新型コロナ対策本部会議では、りんくう総合医療センターの感染症センター長である倭正也医師は〈年末年始、成⼈式での集まりなどを背景にオミクロン株によるこれまでにない感染の急拡大が⾒られている〉と指摘しているからだ。

 だが、松井市長の絶句するような言動はこれだけではない。11日の会見で松井市長は「インフルエンザとくらべてオミクロン株が命に大きくかかわるような症状だとは思っていない」「専門家のみなさんで(コロナの感染症法上の扱いを)第5類にする協議をするべき」などと言い出したが、6日の囲み会見ではこんなことまで口していた。

「専門家のなかには、木村先生かなぁ、『インフルエンザより軽い』と仰ってる方もいらっしゃるんでね」
「(オミクロン株は重症化しにくいという話もある状況で、重点措置のように)人の生活に制約をかけるというのは、僕はちょっと違うんじゃないかと思う」

 ここで松井市長が取り上げた「木村先生」というのは、元厚労省医系技官で「コロナたいしたことない」論を喧伝している、あの木村盛世氏のことだろう。木村氏は「ワクチンも治療薬もできたなかでは感染を無理に止めない(でいい)」だの「(オミクロン株は)あきらかに風邪のウイルスに近づいている」と発言するなどコロナを矮小化しつづけているが、感染者が増加すればするだけ重症・死亡者も増えるのは当たり前の話であり、オミクロン株を矮小化するのは危険きわまりない話だ。

 事実、前述した21日の大阪府新型コロナ対策本部会議でも、感染症の専門医である大阪市立総合医療センターの白野倫徳医師は〈インフルエンザに比べると分かっていないことが多い感染症であるので、「ただの⾵邪」とは言わず、インフルエンザよりはやや厳しい対策をとる必要はある〉と指摘。前出の倭医師も〈医療のみならず社会機能を維持するためには現状より強い措置により現在の感染拡大を食い止めることが今まさに必要〉と述べている。

 だが、松井市長は、現場の医師が鳴らす警鐘を無視し、よりにもよって木村氏の主張を持ち出して「『インフルエンザより軽い』と仰ってる方もいるんでね」などと言い、感染拡大防止策を打ち出すことを否定していたのである。すでに感染状況は爆発的な増加となっていたにもかかわらず、だ。

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