それは、甘利幹事長が広告塔を務めた「闇パーティ」も同じだ。2019年3月下旬には、ライズ・ジャパンが「志友会」会員に対して案内メールを送付。その添付文書には〈自民党選挙対策委員長 甘利明様が講師としてご登壇されます〉〈こちらの会、40名様限定の会となっております〉〈会費:2万円〉という文面とともに、こう書かれていた。
〈こちらの会は薗浦健太郎様主催の会ですので、会費のお振込みは薗浦健太郎事務所様へのお振込みとなりますのでご注意くださいますよう、お願いいたします。〉
つまり、ライズ・ジャパンはこのように会員に献金を呼びかけるという実質的な「あっせん」をおこない、献金集めに貢献してきたのだ。
今回、薗浦健太郎・元首相補佐官だけではなく、ライズ・ジャパンが政治資金規正法で規定された1社が年間に寄付できる資本金に応じた上限額を超えた献金をおこなっているとして同社の仲井社長も告発されているのだが、仲井社長は「志友会」会員に対して、過去にこう語っていたという(「FACTA」7月号)。
「安倍(晋三)さんが前の内閣で短命(06年9月から07年9月まで)に終わり、逼塞していた時、紹介で安倍さんと菅さんの事務所に出入りするようになり、私なりに支援。それで道が開けた」
安倍・菅政権で「有力政治家の集金マシーン」となって業績を伸ばしてきた同社。安倍元首相の同盟であり、さらには集客の広告塔となった甘利幹事長には、ライズ・ジャパンとの関係や「闇パーティ」に関与した経緯、講演料を受け取っていたのかなど、説明すべき問題が山ほどあるのは言うまでもない。くだんの「1200万円口利き問題」とともに、メディアは徹底して追及していくべきだろう。
(編集部)
最終更新:2021.10.07 11:16