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岸田内閣にはネトウヨ極右閣僚もいっぱい!「少女時代」をデマ攻撃した金子総務相、末松文科相、古川法相、女性閣僚の堀内大臣も

 一方、来年で引退することを表明しているにもかかわらず国家公安委員長として「思い出づくりの初入閣」を果たした二之湯智は、2016年の参院選時におこなわれた毎日新聞のアンケートにおいて、憲法9条について「改正して、自衛隊を他国同様の『国防軍』にすべきだ」と選択。また、同年には自身のブログで〈憲法9条があるから戦争が起こらない、という考え方の方が危ない〉〈自分たちが戦争放棄だと主張しても、近隣諸国には無関係〉〈日本だけが安全保障のために自衛隊を使わないというのは、無責任過ぎる〉と、ネトウヨそっくりの主張を繰り広げた。

 だが、二之湯氏の極右ぶりがあらわになったのは、2014年3月に参議院本会議でおこなった代表質問だろう。

 二之湯氏はこの代表質問で、少子化問題について「すぐに働く女性のために保育所をつくるといった話になるが、それだけでは足りない」「政府が国民に対して、子どもを産んで育ててほしいとはっきり言うべき段階にきている」と発言。これだけでも十分酷いが、産経新聞の報道によると、この質問のもとの原稿案では「子供を産み、立派に育てることが国家に対する最大の貢献」「結婚しているのに子供を持つことが社会人としての義務だと考えない人たちが増えている」と記述。これを公明党が問題視し、「国家に対する貢献」「子供を持つことが社会人としての義務」の部分を削除・修正したというのだ。

 このような発言を、よりにもよって国会で堂々とおこなおうとした人物を入閣させておきながら「こども庁」創設だの女性活躍だの多様性の尊重だのと言っていること自体、どうかしているとしか思えないだろう。

 しかし、極右ぶりが目につくのは男性閣僚だけではない。たとえば、数少ない女性閣僚のひとりで、ワクチン・東京五輪担当相となった堀内詔子も、二之湯氏と同様に「日本会議国会議員懇談会」「神道政治連盟国会議員懇談会」のメンバー。堀内氏といえば、「働き方改革関連法案」が強行採決された際、法案に反対する過労死遺族が傍聴していたにもかかわらず、手を挙げて賛成の起立を呼びかける「過労死推進ダンス」を繰り広げて非難を浴びた人物だが、一方、2015年3月におこなわれた厚労委員会では「先の大戦で散華されました御英霊の御霊が安からんことをお祈り申し上げる」などと発言していた。

 過労死遺族に対しては平気で思いを逆撫でするような言動に出たのに、戦没者を「英霊」と称して戦争を美化・正当化しようとする……。それもそのはずで、堀内氏は「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーなのだ。

 また、2017年には堀内氏の地元・山梨で「美しい日本の憲法をつくろう!」と題した櫻井よしこ氏の講演会がおこなわれたが、このとき堀内氏はSNSで〈櫻井よしこ先生を講師にお迎えして「憲法改正を学ぶ講演会」を開催しました。この国を守るため、子どもや孫たちを守るために憲法改正をみんなで真剣に考えていきたいと思います〉と報告。2015年にも〈神道政治連盟結成45周年記念式典に出席しました。櫻井よしこ先生の記念講演では、憲法改正にに向けた櫻井先生の情熱を感じました〉(原文ママ)と投稿している。

 女性閣僚はたった3人しか登用されなかったというのに、そのひとりは選択的夫婦別姓に猛反対し、女性差別を生み出している「伝統的家族観」の回帰を訴えている櫻井氏の講演会を開催し、その改憲論に「情熱」を感じている人物だとは……。

 すでに岸田内閣は「地味内閣」などとも呼ばれているが、問題は地味なことではなく、このように実態は「ネトウヨ内閣」だということのほう。岸田首相は任期中の憲法改正実現を口にしていたが、後ろに安倍元首相が控えていることはもちろん、この面子での改憲推進は恐ろしいことになるだろう。

最終更新:2021.10.05 10:56

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