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岸田体制で “安倍官邸のアイヒマン”元内調・北村滋が官房副長官か…前任の杉田以上の謀略、安倍の意を受けて岸田を監視する役割

 その上、重大なのは、北村氏に用意されようとしているポジションが、前述したように事務担当の官房副長官だということだ。これはまさに、安倍・菅政権で官僚支配の中心的役割を担い、公安警察を使って監視や尾行、周辺の聞き込みなどの行為までおこなってきたと言われる杉田氏の仕事を、今度は北村氏が一手に引き受けるということになる。

 そして、北村氏がそのポジションを引き継ぐということになれば、杉田時代以上に酷い謀略が横行することになるのは火を見るよりも明らかだろう。

 というのも、北村氏は「官邸のアイヒマン」という異名のとおり、内調を謀略機関に変えてしまった人物だからだ。

 内閣情報調査室は、もともと国家や国民のために必要な内外の情報を収集・分析する部署だったが、北村氏が内閣情報調査官に就くと、その性格は一変。安倍政権批判へのカウンター情報や、政権と敵対する野党や官僚、メディア関係者に対してスキャンダルやデマを流すなど、安倍首相のための謀略機関としての役割がメインになった。

 たとえば、2014年に小渕優子衆院議員や松島みどり衆院議員など、当時の安倍政権閣僚に次々と政治資金問題が噴出した直後、民主党(当時)の枝野幸男幹事長、福山哲郎政調会長、大畠章宏・前幹事長、近藤洋介衆院議員、さらには維新の党(当時)の江田憲司・共同代表など、野党幹部の政治資金収支報告書記載漏れが次々と発覚し、御用メディアの読売新聞や産経新聞で大きく報道された。じつはこの時期、内調が全国の警察組織を動かし、野党議員の金の問題を一斉に調査。官邸に報告をあげていたことがわかっている。

 また、その翌年の2015年、沖縄の米軍基地問題で安倍官邸に抵抗していた翁長雄志・沖縄県知事をめぐって、保守メディアによる「娘が中国に留学している」「人民解放軍の工作機関が沖縄入りして翁長と会った」といったデマに満ちたバッシング報道が巻き起こったが、これも官邸が内調に命じてスキャンダル探しをおこない、流したものと言われている。

 ほかにも、2016年に浮上した民進党(当時)の山尾志桜里政調会長のガソリン代巨額計上問題や、民主党代表候補だった蓮舫氏の二重国籍疑惑、安保法制に反対していた学生団体・SEALDsやIS人質殺害事件における人質のネガティブ情報などにも、内調の関与が囁かれた。

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