田村真子と滝川クリステルのケースは、TBSのほかの番組の話だが、当の『ひるおび!』でも露骨なダブスタをやっている。
元オリンピック選手で自民党参院議員を務めたこともある萩原健司氏が今年、長野市長選への出馬を表明したが、それ以降も、双子の弟である荻原次晴氏が『ひるおび!』に準レギュラーコメンテーターとして変わらず出演し続けているのだ。
それどころか、『ひるおび!』では、今年4月から、上地雄輔を新しく曜日レギュラーとして起用している。
周知のように、上地雄輔は横須賀市長の上地克明氏の息子。市長に初当選した2017年の市長選は、横須賀を地元とする小泉進次郎が担ぎ、菅義偉官房長官の支援も得て、当選した。進次郎氏の中央政界での存在感や菅官房長官と関係性においても、大きな影響を及ぼした選挙だった。これ以降、進次郎氏と菅首相は急速に関係を深め、のちの滝川クリステルとの官邸結婚報告や進次郎氏の初入閣にもつながっていったといわれる。
しかも、克明氏の出馬や当選を報じるニュースの見出しには「タレント上地雄輔の父」「上地パパ」といった語が並ぶなど、息子の知名度が選挙に影響を与えているのは明らかだ。
ところが、『ひるおび!』では今年2月に父親の克明氏が市長選への再出馬を表明したあとに、上地雄輔を曜日レギュラーコメンテーターに起用したのだ。しかも、横須賀市長選が6月27日におこなわれたが、投票まで1カ月を切った6月も毎週出演、告示後、投票2日前の6月25日にも雄輔は普通に出演していた。
室井のケースを思い出してほしい。室井はまだ、夫が立候補を表明しただけで、選挙の公示どころか、本当に立候補するかどうかもわからない段階で、即、降版に追い込まれたのだ。