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萩生田文科相が「子どもが変異株に感染しやすいという知見ない」とデマまがい発言 変異株に無策、モニタリング検査も1日748件

 これまでとは違う変化が出てきているというのに一向に変異株のゲノム解析は進まず、感染力が高い変異株に合わせて対策を取るべきときに、文部大臣は「『子どもだから変異株にかかりやすい』という報道は間違い」などと言って何の対策も取ろうとしない……。これは結局、他国のようにリモート授業が受けられる環境の整備が進んでいない上、休校措置を取った場合の保護者への休業手当を支給したくないために、対策を取ろうとしていないのではないのか。

 しかし、菅政権がいかにコロナ対策を怠っているのかを物語るのは、萩生田文科相の答弁だけではない。さらに驚きの答弁がこの日の参院決算委員会では飛び出したのだ。

 菅義偉首相は緊急事態宣言を解除した3月18日におこなった記者会見で、感染再拡大を防ぐための「5本の柱からなる総合的な対策」を発表、そのひとつが「感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査の実施」で、政府は1日1万件を目標としていた。

 だが、質疑に立った日本共産党の倉林明子参院議員によると、直近の1週間におこなわれたモニタリング検査の数は、なんとわずか1日あたり748件。1日1万件という数字自体、数がまったく足りないという指摘もあるというのに、1日1万件など夢のまた夢のような数にとどまっているというのだ。

 しかも、「1万件はいつまでに達成するのか」と倉林議員が追及すると、西村康稔・経済再生担当相はこう答弁したのである。

「4月中には1日5000件、ゴールデンウイーク明けには1日1万件をめざして拡大していくこととする」

 そもそも緊急事態宣言の解除からあっという間に再拡大し、菅首相が掲げた「5本の柱」に何の意味もなかったことが露呈しているが、その再拡大防止策も、目標数に到達するのはGW明けって……。1カ月後、感染者数はいまより増加していることは明らかだが、そんなタイミングに1日1万件では到底足りないだろう。

 ワクチン接種が進むイギリスでは、9日からイングランドの全住民がコロナの迅速検査を週2回、無料で受けられるようになるという。かたや、この国は100人あたりのワクチン接種回数がG7のなかで断トツの最下位となっているというのに、検査体制もこのザマ。安倍政権からつづく「後手後手」批判をまったく払拭できていない、いや、払拭しようともしないのだ。

 これまでも効果的な感染防止対策を何ひとつ打ち出してこなかった菅政権だが、この調子で変異株の脅威に対抗できるはずがない。そしてそのしわ寄せを、国民は食らいつづけている。いかにわたしたちが菅政権から酷い仕打ちを受けているのか、きちんと自覚しなくてはならないだろう。

最終更新:2021.04.06 10:36

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