2月23日、怒涛の高須擁護を繰り広げた『バイキングMORE』
愛知県の大村秀章知事に対するリコール運動をめぐる、大量の不正署名問題。アルバイトを動員して署名を偽造させていたことまで判明し、組織ぐるみだったことを示唆する証拠や証言が相次いでいる。団体代表として運動を主導してきた高須クリニックの高須克弥院長や事務局長の田中孝博氏は、事態を明らかにし説明する責任がある。
にもかかわらず、高須氏は、2月22日に開いた会見でもSNSでも、なんら客観的証拠を示すこともなく、「私がやるわけない」などと繰り返すばかり。クラウドファンディングを含むお金の流れや、メールの履歴、高須氏・田中氏ら事務局幹部の当時の動向など、解明のために明らかにすべきことは山ほどあるが、なんら説明責任を果たしていない。
ところが、そんな高須氏を全力擁護する番組があった。『バイキングMORE』(フジテレビ)だ。
2月23日放送の同番組では、まず、前日におこなわれた会見で、高須氏が「全責任は僕にある」「こんな貧乏たらしいこと、するわけがない。もしやるなら、もっと堂々と大掛かりにやります」「僕ならもっと大がかりで堂々とやる」などと主張する場面をVTRで紹介。
前述のとおり、なんら説得力のある説明も反論もしていないのだが、ここから『バイキング』出演者たちは、怒涛の高須擁護を繰り広げたのである。
まずは、MCの坂上忍がこんなふうに高須氏の人柄とやらを語り出す。
「捜査中とのことなので、あまり軽々には言えないんですけれども、僕、高須さんとは何回もお話しさせていただいているんで、高須さんはもう、自分の主張はハッキリ言うけれども、自分でここは自分があまりよろしくなかったなと思ったら、そこは潔く謝れる方でもあるので。だから、え、高須さん、こんなことに関わるとは、僕はちょっと思えないんですけど。ねえ、ヒロミさん、でも、会見でもねえ、僕がやるんだったらもっと大がかりに大胆にやりますよ!って(笑)。まあ、それはやっちゃいけないんですけど(笑)」
普段、弱小芸能人の不祥事やスキャンダルに説教をかましまくっているのに、「潔く謝れる方」「こんなことに関わるとはちょっと思えない」って。あげく「やるならもっと大がかりにやる」などという高須氏の暴論を笑い話に矮小化させた。
ヒロミも坂上に同調して、笑いながらこんなふうに高須氏をかばう。
「いけないんだろうけど。でも、まあ高須さんのキャラクター的に言うと、こんなことはしそうもないっていうのは、全然そう思うし。かなり怒ってるから、自分の知らないところで何かが起きてるのか、まだわかんないけど、何かあるんだろうけど。でも、これ高須さんじゃなかったら、もっと相当叩かれる。やっぱりキャラクターがわかってるし、僕らちょっと高須さんのこと知ってるから、こんなことやるわけないよなっていう思いもあるから、あれだけど。普通の人が、この会見やって、もっと大がかりにやるなんて言ったら、もっと大変なことになると思うけど(笑)」