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リコール不正刑事告発でも陰謀論主張の高須院長を批判できないマスコミ 『スッキリ』では高須に擁護的コメント 番組中にクリニックのCM

 高須院長はもともと、昨年末に不正告発が相次いだときから、リコール潰しの策謀であるかのような主張を繰り返し、今年に入ってからも〈たぶん敵は「印象操作の刑事告発」をやってきます〉(1月29日)〈僕は大村愛知県知事リコールを統括する最高責任者です。正面から敵の攻撃と謀略を受け止め戦います。僕が全てを引き受けます〉(1月30日)と、悲劇のヒーロー気取りの闘争宣言を繰り返していた。

 そして、選管が不正を発表したことで、こうした“陰謀論を駆使した闘争”をさらにエスカレートさせているということらしい。

 しかし、高須院長の主張は議会襲撃を「ANTIFAの仕業だ!」と叫ぶトランプ支持者たちと同じで(そういえば、高須院長は〈愛知県は利権で繋がっている田舎のディープステートに完璧に支配されてる号泣〉ともツイートしていた)、ほとんど中身や根拠のない陰謀論だ。そのことを雄弁に物語っていたのが、4日に高須院長が開いた会見だった。

 高須院長はこのところ、リコール潰し・陰謀の証拠を見つけたと言い出し、それを明らかにすると息巻いていた。

〈いま足跡を追って証拠を押さえつつあります。捕まえて刑事告訴します。〉(1月30日)
〈独自調査で大量不正署名のトリックの全貌が見えてきました。数日中に発表します。〉(2月2日)
〈調査報告のエクセルファイルを入手しました。印象操作のトリックがわかってきました。まもなく記者発表します。〉(2月3日)

 しかし、4日の会見では、「選管があら探しをした結果だ」「選管は無効を増やすのが仕事だと思ってやった」などと選管の調査に難癖をつけ、「誰かが、活動を傷物にしようと妨害したのだろう」「大村知事と津田大介は早くから不正が8割を超えることを知っていた」などと荒唐無稽な陰謀論を強調するだけで、「証拠」「トリックの全貌」は説得力のあるものを何ひとつ示すことができなかった。

 ツイッターであれほど息巻いていた、トリックがわかったという「エクセルファイル」とやらについても、同席した自分たちの弁護士に否定される始末だった。

 弁護士は「エクセルの表はですね、高須先生のツイッターを見ると、なんか秘密兵器みたいなことが書いてありますけど(笑)、そうじゃなくて」と半笑いでその重要性を否定。「受領書にある署名総数やナンバリングした番号とかを整理したもの」にすぎないと説明した。弁護士は「エクセルだから並べ替えができ」、どこの選管で多かったか傾向がわかるなどとも話していたが、高須院長はよくそんなもので「印象操作のトリックがわかってきました」などと言ったものだ。

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