もっとも、平井氏のデマに関してはフジテレビが明確に誤りであったことを一応認めた。しかし、そうした検証もなく、トランプ陣営が振りまくフェイクやデマをそのまま垂れ流している右派論客もいる。
映画『Fukushima50』の原作者であり、最近は「月刊Hanada」(飛鳥新社)など極右メディアの常連となったジャーナリストの門田隆将氏も、そのひとりだ。
門田氏は5日朝、バイデン票が急激に増えていることを示すグラフ画像を紹介したうえで、こうツイートした。
〈恐らく多くの日本人は民主主義の本家・米国で大掛かりな不正が行われるとは思っていなかっただろう。しかし、現実に大量のトランプ票が破棄されていた州でご覧のような不自然な動きで逆転現象が生じた。しかも、それが予めトランプ陣営が“予告していた通り”の出来事だった。〉
ところが、このツイートには、ツイッター社から〈このツイートで共有されているコンテンツの一部またはすべてに異議が唱えられており、選挙や他の市民行事への参加方法について誤解を招いている可能性があります〉と警告文が表示された。
同じく5日のツイートはもっと決定的だった。バイデン氏が「アメリカ政治史上、最大規模の不正投票組織を用意した」と自ら告白するトンデモ動画をシェアしたうえで、こうツイートしたのだ。
〈「単に言い間違えたのだろう」と笑っていたバイデン発言がクローズアップ。例の「我々はかつてない最大規模の不正投票組織を設立した」とのご覧の発言だ。支持者は唖然として沈黙。だが言い間違いでなく「実際に何かある」とトランプ陣営は調査・警戒していた。法廷ではこの映像も話題を呼ぶだろう。〉
この動画はすでに世界中で有名になっているが、実際は不正防止について発言していたものを切り貼り編集した完全なフェイク動画。仮に切り貼り編集が見抜けなかったとしても、このバイデン氏の発言動画はネット配信番組でのもので、内輪のミーティングなどならともかくわざわざ番組で不正を公言するなど、ちょっと考えればありえないことくらいわかるだろう。
しかし、フェイクニュース認定にもめげず、門田氏はその後もせっせとトランプ陣営発のデタラメな主張や情報をツイートし続けている。
〈バイデンの中国醜聞を報じず不正投票黙殺のマスコミに「左翼メディアが総力を挙げトランプを潰す戦争だった。習近平の高笑いが聞こえる」と。仮に政権交代なら尖閣危うし。「他国の領土争いに介入しない」といつ言い出すか分らないからだ。台湾も危うくなる。〉(11月6日18時48分)
〈今回の事態を「何百万の投票用紙が外国やその他の勢力によって印刷される。それは私達の時代のスキャンダルになる」とトランプ氏自身が6月に警告していた。だがマスコミはこぞって中国に買収された事が明白なファミリーが米政権を担うのを歓迎。盤石の政権は本当にコロナと反政府運動で倒されるのか。〉(11月7日7時55分)
〈トランプ氏が「フィラデルフィアとピッツバーグで70万票がカウントされていませんでした。我々はペンシルベニア州で勝利しました!」とツイート。だがマスコミは依然、完全無視。それどころか“公式には異なった結果が出ています”との表示。世界の運命を決める大統領選は完全にコントロールされている。〉(11月14日10時44分)