ところが、呆れたのはこうした批判に対するつるのの反応だった。つるのは反省するどころか、こう開きなおったのだ。
〈日本人だろうが外国人であろうが、農産物を盗む行為は歴とした犯罪。差別でもなんでもなく事実です。今回は武士の情けで許しました(義弟)が、このような言いがかりをつけられることは予想もしていませんでしたので次こそ必ず通報致します。近隣の畑も同じ被害を受けてますので連携して防犯に努めます。〉
〈敢えて国籍やら今回伏せてますが、言いましょうか?偏見?犯罪は犯罪です。〉
〈皆さん気分害してごめんね!!被害者側がなんで糾弾されなきゃいけないのか?!理不尽すぎてホントアタマくるわ〉
差別との批判は言いがかり、自分は被害者だと反論したのだが、「またその手か」と失笑するしかない。
つるのといえば、以前、親学や日本会議との親和性を批判された際も〈親学ってなんでしょうか?全く知りません〉などととぼけ、批判を言いがかり扱いしていた(既報→https://lite-ra.com/2017/11/post-3611.html)。
しかし、「親学」と銘打たれたイベントで複数回参加していたことは事実だし、批判を受けても親学の主張そのものを批判・否定することは一切なかった。
今回もまさにこのパターンだろう。だいたい「日本人だろうが外国人であろうが、農産物を盗む行為は犯罪」などというなら、なぜ伝聞レベルの証拠のない話で、外国人の犯罪であることをほのめかしたのか。そして、外国人とは関係のない農産物や家畜の盗難被害への注意喚起を呼びかけている農水省のツイートをリツイートするかたちをとったのか。
つるのは「差別じゃない」などととぼけているが、自分の義弟の話にかこつけて、農水省のツイートを持ち出したことで、関係ない農産物や家畜、農業機械の盗難被害を外国人と結びつけたのは間違いない。
実際、つるのは差別批判に反論する一方で、つるののツイートをきっかけに生じた大量の差別ツイートを諌めることはしない。
それどころか、調子に乗って「目星はついてる 畑近くの工場で働いてる外国人」「あそこ怪しすぎて困っています」などと露骨なリプまで飛ばしていた。
今回の差別ツイート問題で改めてはっきりしたのは、つるのが、百田尚樹や竹田恒泰といった極右連中と大差ない外国人排斥思想を持っているということだ。
ただ、連中と違うのは、それを“天然系の良きパパ”“日本大好きあんちゃん”というキャラクターにくるんでソフトなかたちで拡散させていることだ。そして、批判を受けると、そんな意図はない、知らなかったなどととぼけてみせる。
そういう意味では、つるのは百田や竹田よりも危険性が高いとも言える。天然キャラの皮にごまかされてトンデモ極右思想やヘイトが拡散されていくのを防ぐためにも、このネトウヨタレントの言動は逐一チェックしていく必要があるだろう。
(編集部)
最終更新:2020.09.09 11:09