フジテレビ『バイキング』7月20日放送より
20日の『バイキング』(フジ)で、フジテレビ・平井文夫上席解説委員と坂上忍がバトルを繰り広げ、坂上の口から思わず「政府の一員のよう」という本音が飛び出した。
平井文夫解説委員といえば、“フジのスシロー”の異名をとる典型的な安倍応援団ジャーナリスト。この間も、黒川弘務・東京高検検事長の賭け麻雀問題では「点ピンはセーフ」、河井克行前・法相の逮捕では「じつは、安倍さんって河井(克行)さんのこと、そんなに好きじゃない」などと、本家・田崎史郎氏も真っ青な露骨かつアクロバティックな政権擁護を口にし、顰蹙を買ってきた。
その平井氏がこのところ、必死になって擁護してきたのがGo Toキャンペーン。東京除外で実施がまだ決まっていなかった先週の『バイキング』でも、こんなめちゃくちゃな論理で、Go To批判を封じ込めにかかった。
「旅行に行くのくらいね、自分で決めなよと思うんですよ」
「みんなでやめようとかね。なんとなくいま同調圧力で、GoToキャンペーンを悪みたいなことにできますよね。やめろみたいな。それはちょっと、はあ?って思いますよね」
「全員一緒に行ってもいいのか悪いのか決めてくれってほうがおかしい。それは民主主義じゃないですから」
「自分の責任で、行く人、呼ぶ人、やればいいんで、それ行かない人が余計な口出さないでくれって僕は言いたい」
国民が批判しているのは、こんなタイミングで、感染拡大を助長するような政策に巨額の税金をつぎ込むことなのに、「旅行に行くの1人で決められない」とか「自分の責任で」とか、何を話をすり替えているのか。
しかも、平井氏は司会の坂上忍や『バイキング』の他の出演者が総じてGoToに批判的な姿勢を示すと、メディア、さらには同番組のGoTo反対に何か裏でもあるかのような、陰謀論まで口にしていた。
「今日の話聞いてると、今日朝からずっとテレビ見てたんですけど、みんな反対じゃないですか」
「僕は逆になんでみんな同じことしか言わないのかなって、すごい不思議なんです」
平井氏はまず、こう皮肉ったのだが、これに対して坂上が「同じことしか言わないんじゃないですよ。たぶんたまたまこれに関してはそういう気持ちになったっていうだけだと思います」と返すと、平井氏はニヤニヤしながら「毎回?」と思わせぶりな疑問を投げかけたのだ。
フジテレビのなかでは政権批判色が強い『バイキング』に対して、ネトウヨが「坂上が裏で番組を支配して言論をコントロールしている」と攻撃しているのをよく見るが、まさか、番組を放送している局の解説委員である平井氏がネトウヨバリの陰謀論を口にするとは……。