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松本人志が「黒川検事長は新聞記者にハメられた」とネトウヨそっくりの陰謀論で政権擁護!「退職金は受け取ってほしい」とも

 ようするに、安倍応援団やネトウヨはなんとか黒川検事長の罪を軽くし、安倍首相の責任を回避するために、またぞろ朝日の謀略問題にすりかえようとしているだけなのだ。

 しかし、まさか、松本人志までが公共の電波で、こんな恥ずかしい素人丸出しの陰謀論を口にするとは……。

 だが、実はこれこそが、松本人志の本質とも言える。実際、松本が、権力者の引き起こした不祥事をめぐって「トラップにはめた」などと荒唐無稽な陰謀論を言い募ったのは、今回が初めてのことではない。

 たとえば、2018年4月に、福田淳一・財務省事務次官(当時)がテレビ朝日の女性記者に対して「胸触っていい?」などとセクハラ発言をした事件。当時、この問題を扱った際も、松本は、あろうことか「ハニートラップ」説を唱えて、女性側に責任があるかのごとくこう語った。

「テレ朝さんは、いやいやそれは違うセクハラがすべてなんだって言うんだけど、でもそこに行かせたんだったら、これはパワハラじゃないのか、ということになってくると僕は思うんですね。でもテレ朝さんが『いやパワハラじゃない』と言うんだったら、女性は自ら前のめりにこの1年間、取材をしてきたのか。そうなったらなったで、これはハニトラじゃないのか、ってことになってくるんですよ」
「どれも全部一本じゃないと僕は思うんですよね。ですので、僕の見解としましては、セクハラ6、パワハラ3、ハニトラ1でどうですか?」(2018年4月22日放送)

 この財務次官セクハラ事件では、福田次官と記者の前後の発言も明らかになっており、その記録からも「トラップ」「はめられた」などという主張はありえないものだった。

 にもかかわらず、こんなことを言い出した背景には、ミソジニーや強者の味方というもともとの体質に加えて、安倍政権を擁護したいという意図があったはずだ。

 松本は以前、露骨な安倍応援団ぶりを全開にしていた。安倍政権の政策は支持し反対意見を攻撃、安倍政権の不祥事についても荒唐無稽な論理を持ち出して徹底的に擁護していた。たとえば、甘利明・元経済再生相が口利き問題で大臣を辞任したときは「TPPどうなんねん」「このタイミングで(大臣辞任を)やることによって、国益とか、何兆円規模の日本にとっての損害の可能性があるわけですよ」とかばい、加計問題は「わき見運転したみたいなもん」と、話を完全に矮小化するという具合だった。

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