昨晩、毎日新聞や朝日新聞など複数のメディアの取材に対し、ANAインターコンチがこんな回答を寄せたのだ。
「直接(首相側と)話をした者が『一般論として答えた』という説明をしたが、例外があったとはお答えしていない。私共が『個別の案件については、営業の秘密にかかわるため回答に含まれていない』と申し上げた事実はない」(毎日新聞Web版17日付)
また、ANAインターコンチは「弊ホテルとしては、主催者に対して明細書を提示しないケースはないため、例外はないと理解している」とも回答。安倍首相がANAインターコンチの文書回答に対して強弁した「明細書などの発行は受けていない」という答弁を再度否定した。
安倍首相は「これがやりとりの真実」とまで断言していたが、実際はまったく言っていないANAインターコンチ側のセリフを捏造し、堂々と嘘をついて答弁していたのだ。野党から「文書で出せ」と要求されても頑なに拒絶したのは、その内容が虚偽だからだったのだ。
実際、ANAインターコンチが、安倍首相が説明したような回答をしていなかったことは、ほかでもない安倍事務所のメモによって明らかになった。本日18日、野党側はこれまでの答弁を書面で立証すべきとし、首相側が回答をおこなうまで本日の衆院予算委員会の質疑には応じない姿勢をとったが、午後すぎになって衆院予算委の理事が安倍事務所の秘書である初村滝一郎氏に電話で聞き取りをおこなった。そこで、安倍事務所がANAインターコンチに電話で確認したときのメモが読み上げられたらしいのだが、それはこんな内容だった。
「全日空ホテルに確認したところ、辻元議員にはあくまでも一般論でお答えしたものであり、個別の案件については、回答には含まれていない」
安倍首相は答弁で「個別の案件については、営業の秘密にかかわるため、回答には含まれていない」と言っていたが、「営業の秘密にかかわるため」という部分は安倍事務所のメモにさえなかったのだ。つまり、安倍首相があたかも例外があるように匂わせる表現を勝手に付け加えていたのである。