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川崎のヘイトクライムめぐり水原希子の対策を求める反差別行動にネトウヨが猛攻撃! それでも毅然と反論した水原のメッセージ

Twitterでヘイトクライムに抗議の声を上げた水原希子


 神奈川県川崎市で差別的脅迫、ヘイトクライムが相次いでいる。川崎市では昨年12月、市議会で「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」に対し罰則を科す「差別のない人権尊重のまちづくり条例」が成立した。外国人や在日コリアンの人々が多く生活する川崎では、2016年に国が通称「ヘイトスピーチ解消法」を公布した後も、「朝鮮人は出ていけ」などと喚き散らすヘイトデモが繰り返されてきた。ヘイトスピーチなどに対して罰則規定を盛り込んだ条例は、全国で初のことだ。

 ところが、この条例が成立した川崎で、朝鮮半島出身者や在日コリアンが、さらなるヘイトと脅迫にさらされている。年明け、多文化交流を担う公的施設「ふれあい館」へ、「在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら、残酷に殺して行こう」などと書かれた脅迫年賀状が届いたのである。川崎市は警察へ被害届を出す意向を示していたが、今月27日、またもや「ふれあい館」の爆破や在日コリアンに危害を加えることなどが書かれたハガキが市の職員宛てで送りつけられた。

 殺害予告や爆破予告はそもそも犯罪だが、在日コリアンという属性で括られていることからも、許されざるヘイトクライムと断じざるを得ない。

 この川崎で起きている卑劣なヘイトクライムに対し、正面から抗議の声を上げているのが、モデルで女優の水原希子だ。水原といえば、在日韓国人の母親とアメリカ人の父親の間に生まれた出自をめぐって何度もヘイト攻撃を受けながらも、まったく怯まずに反差別を訴えてきた。その水原が1月21日、Twitterで「『在日コリアン虐殺宣言年賀状』に対して、国と市に緊急対策を求めます!」という
ウェブ署名キャンペーンを貼り、賛同を呼びかけたのだ。

〈悪質な人種差別、在日コリアンに対してのヘイトに心が痛みます。
どこに生まれても私達はみんな同じ地球人
以下のキャンペーンに賛同をお願いします!「内閣総理大臣と川崎市長: 「在日コリアン虐殺宣言年賀状」に対して、国と市に緊急対策を求めます!」〉

 この署名の呼びかけは多くの好意的な反響を呼んだが、一方で、水原を非難し差別を正当化するリプライも送られた。

〈反日教育で日本人が貶められていることにも関心を持っていただきたいです〉
〈こういう活動をする前に、何故特定の民族だけ嫌われるのか考えて欲しい〉
〈人種差別の前に『韓国の歴史捏造』を勉強しなさい!〉
〈韓国人からの日本人へのヘイトはどう考える?〉
〈先に色々とやってきたのはあちら側ですよ。散々やっておいて、やられたら、暴力だ!は違いますよ。〉
〈それなら日本人へのヘイトスピーチも何とかしてれませんかねぇ。どちらかと言えば在日コリアンに対するヘイトスピーチってやり返してる感のが大きいと思いますよ。〉

 いちいち反論するのもウンザリするほど差別やヘイトスピーチに関する認識も歴史認識も間違いだらけのものばかりだが、しかし、水原が素晴らしいのは、こうしたネトウヨ的な常套句を無視せず、正面から受け止めてアンサーしたことだ。1月27日には〈このツイートに対して様々な見解を拝見しました〉と、自分に向けられたリプライなどに目を通したことを示した上で、「私が思っている事」を文書でアップしたのである。

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