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百田尚樹の“ヨイショ感想文”キャンペーン中止に百田ファンが「左翼の妨害」「あいトリと同じ」 単に企画がバカすぎただけなのに

 しかも、被害者ヅラが得意な百田センセイは今日になって、こんなツイートをリツイートしていた。

〈政治評論家としての百田尚樹氏を嫌うのは勝手だけど、全く関係ない作家としての活動まで妨害したがる左翼がこんなに居るんだなぁと。宮崎駿も政治的な発言には批判が多いですが、ジブリ映画の製作が妨害されたなんて話は聞かないでしょ。やはりその辺のモラルが左翼には根付いてないんだなぁと。〉

 え? まさか百田センセイ、今回のキャンペーン中止を「左翼による妨害」と思ってるの?

 たしかに今回の企画に批判の声をあげた人は日頃百田氏の言動に批判的な人も多かったが、このキャンペーンに関して百田批判していた人なんてほとんどいない。百田氏がよく罵倒している作家の盛田隆二氏だって、〈これは小説家をバカにした企画だな。読書家をバカにした企画でもある。小説を蔑む、侮る、貶める企画と言い換えてもいい。担当編集者からこんな企画を持ちかけられたらもちろん断る。〉とツイートしていたように、多くはむしろ作家=百田尚樹をバカにしているとして、新潮社を批判していた。「作家としての活動まで妨害」どころか、むしろ新潮社よりよほど百田尚樹を作家として尊重していると言ってもいいくらいだ。

 コラムニストの小田嶋隆氏は、キャンペーン中止をめぐる百田ファンやネトウヨの反応について、こんなツッコミをしていた。

〈例の新潮社のヨイショキャンペーンは「良識派がクレームで中止に追い込んだ」話じゃなくて、単にバカ企画が自滅した事案だぞ。「あいトレと同じじゃないか」「企画側に被害者ポジションを与えた」みたいな分析も恣意的すぎる。誰が「脅迫」したわけでもないし、要するに笑われて心折れただけじゃん。〉

 どこかで聞いたようなエピソードをかき集めてやたら説明的なセリフで展開していくだけの安易な小説を書く百田センセイと、「ネトウヨ本や嫌韓本で日銭を稼いでくれる作家」という程度のリスペクトしかないまま、小説の中身なんてどうでもいいと言わんばかりの安直なプロモーションに走る新潮社、志の低さという意味において、お似合いのコンビというべきかもしれない。

最終更新:2019.10.06 11:54

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