「農水相か厚労相という具体的なポストも浮上していた。石破氏の影響力が低下する一方の党内情勢を見て、進次郎議員も石破氏を見限り、安倍首相から後継指名を取り付ける方針に転換。一方、参院選で改憲勢力が3分の2を割り込んでしまった安倍首相の側も、権力を維持し、悲願の改憲を実現するためには、進次郎議員のような人気政治家を取り込んで爆発的な国民世論の支持を得る必要が出てきた。両者の利害が一致しての入閣ということでしょう」(全国紙政治部デスク)
それ以外にも、進次郎が寝返って入閣に応じた理由がもう一つ囁かれている。それは他でもない、田崎史郎氏が口にしていた菅官房長官の存在だ。
田崎氏は昔から進次郎が菅官房長官に信頼を寄せていたというようなことを話していたが、これは事実ではないだろう。むしろ、菅官房長官が今回の結婚問題を機に、進次郎議員に急接近した形跡がある。
「情報通の菅官房長官は進次郎の私生活をかなり前からマークしていた。進次郎は2015年に元復興庁職員の女性とのホテル密会を『週刊文春』にすっぱ抜かれているんだが、この情報も、菅官房長官がリークしたといわれている。今回の滝川クリステルとの関係も、菅官房長官がいち早くキャッチして、情報を進次郎にチラつかせて、切り崩したんじゃないか、というのが、もっぱらの見方だ」(政治評論家)
いずれにしても、進次郎議員と安倍首相、菅官房長官の間では、ポスト安倍のシナリオについても話がついているとの情報まで飛び交っていた。
「菅官房長官をショートリリーフに、その後に、進次郎を後継指名するということまで話し合われているんじゃないかといわれてるね。改憲路線の継続や菅官房長官の留任などの条件を進次郎に提示し、進次郎もそれを飲んだというような話まで流れていた」(前出・政治評論家)
ポスト安倍のシナリオについてはともかく、今回の安倍首相、菅官房長官への結婚報告、首相官邸での会見によって、進次郎議員と安倍官邸の接近、入閣の情報はほぼ証明されたといえるだろう。
安倍官邸と進次郎議員の入閣をめぐる交渉のなかで、この結婚発表の計画が話し合われ、進次郎議員も入閣を前提に、官邸での結婚報告というかたちで、安倍政権のPRに協力した可能性が高い。