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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」61

安倍首相が激戦新潟で“安倍麻生道路”忖度発言の塚田一郎候補を大応援! やっぱり安倍首相は忖度議員を贔屓にしていた

撮影・横田一


 土地改良事業費と震災復興費の違いはあるが、国家予算を私物化して選挙対策に流用、自民党支援者に優先的に回す姿勢は、二階氏も安倍首相も同じといえるのだ。

 ちなみに“安倍麻生道路”(下関北九州道路=第二関門橋)に関する忖度発言が塚田氏の口から飛び出したのも、福岡県知事選の集会。「麻生氏も推す安倍政権とパイプのある自民党推薦候補が当選すると、地元が切望する『下関北九州道路』が進みますよ」という主旨の利益誘導発言だったのだ。下関市が選挙区の安倍首相と、北九州市が中選挙区時代の選挙区だった麻生大臣を忖度した塚田氏もまた、選挙応援と予算付けの一体化を当然とする古き自民党利益誘導政治の継承者のようにみえるのだ。

 5日と16日に新潟入りした安倍首相は両日とも、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が塚田氏の応援演説に駆け付けたことを紹介。5日の応援演説では、櫻井氏について「辛口で滅多に人を褒めない」「基本的に国会議員の選挙応援はしない」と強調、「その櫻井さんが拉致問題の解決する上においては、『塚田一郎は絶対に必要だ』という思いで、この前、新潟に来てくれた」と続けた。

 しかし、櫻井氏が新潟市の集会で塚田氏への支持を訴えたのは6月25日で、公選法に抵触の恐れもある“フェイク発言”をしたことはリテラの記事ですでに紹介した通り。打越氏が自衛隊解消や天皇制廃止を訴えているかのような虚偽の発言を櫻井氏はしたのだが、打越氏は「専門家でないので自衛隊解消や天皇制廃止を訴えてはいない。公約にもしていない」と事実無根と否定。そこで、7月14日に新潟県上越市で2回目の応援演説をした櫻井氏を直撃、「打越氏が自衛隊解消をいつ言ったのか」「ジャーナリストが嘘を言っていいのか」と聞くと、「『共産党が』と言った」と答えた。

 先のリテラの記事で問題にした櫻井氏が口にした打越氏発言(自衛隊解消と天皇制廃止)は、6月25日の集会における同氏の応援演説を録音・活字化したものだが、そのことを櫻井氏は忘れてしまったようなのだ。打越氏が言っていないことをまるで事実であるかのようにでっち上げて、それを指摘されると共産党の発言とすり替える櫻井氏は、「ジャーナリストの肩書きを使った煽動型選挙運動家」と呼ばれても仕方がないのではないか。

 そんな櫻井氏の応援演説を日本国の最高権力者である安倍首相が紹介、塚田氏の支持を呼びかけてもいた。16日の街宣でも安倍首相は、櫻井氏の過去2回の応援演説を紹介したのに続いて「(投開票日前日の)20日にも櫻井さんは新潟に来る」と3回目の新潟入りを予告したのだ。「安倍首相は『法律違反疑惑など関係ない。勝てば官軍だ』という考えなのか」という疑問が湧いてきたのはこのためだ。

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